フクロウ目フクロウ科コノハズク属
order PROCELLARIIFORMES Family STRIGIDAE OTUS

オオコノハズク(大木葉木菟)
Otus semitorques Japanese Scops-Owl

L22〜25cm W55〜59cm
留鳥又は冬鳥
平地から山地のよく茂った林
【1】横顔。2009.11.26福岡市小呂島にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。
コノハズクに似た、虹彩の赤い小型のフクロウ類。
■形態
雌雄同色。全体が灰褐色で、黒褐色、灰白色、淡褐色等の複雑な虫喰い斑がある。後頸に灰褐色の斑が襟状にある。下尾筒は白い。羽角は長めだが、寝かせていることもある。虹彩は赤みの強いオレンジ色。足趾に羽毛が生えている。
亜種リュウキュウオオコノハズクは亜種オオコノハズクより小型で、赤みが強く、足趾に羽毛がない。
■採餌
ネズミ等の哺乳類の他、小鳥、両生類、爬虫類なども捕らえる。
■繁殖
繁殖期は4〜5月で、つがいで縄張りを持つ。樹洞や家の軒下などに巣材を使わず営巣する。通常4〜5個産卵し、雌が抱卵する。
■鳴き声
雄は高い声で「プーウォー」と鳴くほか、低い声で「ウォッウォッウォッ」と鳴く。雌は「ミャオッ」と鳴く。雛は「ジジジジ」と濁った声で鳴く。
■亜種
「日本鳥類目録6版」では日本では北海道から九州まで分布する亜種オオコノハズク(Otus lempiji semitorques)、琉球諸島に分布する亜種リュウキュウオオコノハズク(Otus lempiji pryeri)となっており、亜種サメイロオオコノハズク(Otus lempiji ussuriensis)の記録もあるとする。北のものをオオコノハズク(Otus semitorques)、南のものをスンダオオコノハズク(Otus lempiji)と分ける考え方がある。その場合上記亜種はどうなるのか不明。
■分布
中国東北部、朝鮮半島、台湾、東南アジアに分布。日本では小笠原諸島を除く全国で繁殖し、北方のものは、冬季南へ渡る。
■福岡での事例
福岡でも留鳥になっている。
【小呂島】秋の渡りの時期に観察。

【2】1と同じ個体。2009.11.26福岡市小呂島にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 70-300mm ED VR。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2009.11.26作成