チドリ目ツバメチドリ科ツバメチドリ属
order CHARADRIIFORMES Family GLAREOLIDAE GLAREOLA Brisson

ツバメチドリ(燕千鳥)
Glareola maldivarum Oriental Pratincole

L22〜25cm W59〜83cm
旅鳥または夏鳥
干潟・埋立地・河原・草地
【1】夏羽。2011.4.27佐賀県有明干拓にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。
飛んでいる姿がツバメに良く似た鳥。
■形態
雌雄同色。夏羽では、額から上面は灰色味のある茶褐色。眼先は黒く、眼の下に沿って白線がある。眼の下から喉を囲むように黒線があり、黒線の内側に白線がある。喉は淡黄白色。短く太い嘴は黒く、基部は赤い。翼は長く、尖っている。腰は白く、尾は凹尾で黒い。胸から脇にかけては淡い褐色で、腹から下は白い。足は黒褐色。
冬羽では全体が淡くなり、嘴基部の赤みがなく、喉を囲む黒線もぼやける。
■特徴
長い翼でゆっくり羽ばたき、滑翔を交え、急旋回などしたりして軽快に飛ぶ。
■採餌
飛びながらトンボやアブなどの昆虫をとったり、地面を歩きながら昆虫を採る。
■繁殖
日本では、河原などの草の少ない開けた場所で、小コロニーを作り繁殖する。巣は地上を浅く掘り窪め、木片や貝殻などを敷く。通常2〜3個産卵し、抱卵期間は18日程度。巣に外敵が近づくと、上空を鳴きながら飛び回り、擬傷行動もする。
■鳴き声
飛び立つ時などに「クリッ」等と鳴くほか、飛び回りながら「クリリリリリ」と警戒音を出す。
■亜種
亜種はない。
■分布及び観察できる時期
インド北部、東南アジア北部、中国東部で繁殖し、インド、東南アジア、中国南部、ニューギニア、オーストラリアで越冬する。日本では春秋に旅鳥として渡来するが、1974年以降関東以南で局地的に繁殖していることが確認された。
■福岡での事例
福岡でも旅鳥だが、筑後川流域では夏鳥として繁殖している。
【今津】太郎丸農耕地で春に見られた。

【2】夏羽。1と同一個体。2011.4.27佐賀県有明干拓にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【3】夏羽。 2002.5.11長崎県対馬市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

【4】夏羽。 2003.4.30今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】夏羽。水浴びをしていた。2011.5.9福岡県糸島市新田。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【6】冬羽。 2005.10.12今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【7】冬羽。2006.9.25今津元浜農耕地にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【8】腰は白く、翼には翼帯はない。夏羽。 2005.4.24長崎県対馬市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【9】飛翔。 2006.5.31今津元浜農耕地にて撮影。Nicon D2H+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-17EII。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.8.23改