チドリ目タマシギ科タマシギ属
order CHARADRIIFORMES Family ROSTRATULIDAE ROSTRATULA Vieillot

タマシギ(鷸)
Rostratula benghalensis Greater Painted Snipe

L23〜28cm W50〜55cm
留鳥
水田・湿地・河川の岸
【1】メス。2001.9.6今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
眼の周りの白い勾玉状のアイリングが特徴的なシギ類。
■形態
雄は頭部からの上面及び胸は灰褐色で、雨覆に淡黄色の丸い斑が並ぶ。黄褐色の明瞭な頭央線があり、眼の周りに勾玉状の黄色味のある白いアイリングがある。胸から側胸にかけて白いV字線がある。腹から下尾筒は白い。嘴は淡紅色で長く、先端付近で下に曲る。足は黄緑。
雌は顔から上胸が赤褐色で、下胸は黒褐色。体上面は褐色味のある暗緑色。アイリングも黄色味がなく白い。
■特徴
タマシギは一婦多夫制で、雄より雌の方が色彩が派手。雄が抱卵、子育てをする。
■採餌
動きは緩慢で、湿地を歩きながらミミズ等の小動物や草のみ等を食べる。
■繁殖
雌が縄張りを持ち、その中の雄は湿地などの草の株の中に、草を積んで皿形の巣を作る。雌は通常4個産卵すると、巣を離れて、他の雄とつがいになる。雄は19日程度抱卵し、孵化した雛は半日位で巣を離れ、雄について行動する。
■鳴き声
雌はテリトリーを宣言するため、夕方から夜にかけて「コォー コォー」と鳴く。
■亜種
日本に分布するのは亜種タマシギ(R.b.benghalensis)。
■分布
アフリカ、インド、東南アジア、中国、オーストラリア東部に分布する。冬季北のものは南に渡る。日本では北陸、関東地方以南で繁殖し留鳥。
■福岡での事例
福岡では留鳥。
【今津】田尻、太郎丸の水田で観察。

【2】メス。2005.7.16糸島市深江にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】オス。2001.9.6今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【2】オスと巣立ち雛。2011.8.26今津元浜農耕地にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P300。

【3】オスと幼羽が生えだした雛。2001.9.8今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.8.26改