チドリ目カモメ科カモメ属
order CHARADRIIFORMES Family LARIDAE LARUS

シロカモメ(白鴎) 
Larus hyperboreus Glaucous Gull

L60〜69cmW132〜162cm
冬鳥
海岸・港・河口
【1】冬羽。2003.2.8千葉県銚子にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
風切が白く、全体が白く見える大形カモメ
■形態
雌雄同色。夏羽では頭部からの体下面と、後頸が白く、背と翼は淡い青灰色で、風切先端は白く、尾も白い。嘴は黄色く、下嘴先端に赤色斑がある。光彩は淡黄色で、足はピンク色。
冬羽では頭部から胸に褐色斑がある。
第1回冬羽は全体が淡黄褐色から白色で、淡褐色の斑がある。嘴はピンクで、先端1/3が黒く、その境が明瞭。虹彩は黒く。
第2回冬羽では全身は白く、淡褐色の斑があり、虹彩は淡黄白色。嘴はピンクで、先端は黒いが、その境は第1回冬羽のように明瞭ではなく、黒いリング状の場合もある。
第3回冬羽では成鳥羽に似るが背や翼の淡い青灰色部に白や褐色の斑が混じる。嘴もまだピンクで、先端が黒い。
■特徴
成鳥になるまで4年かかる。
■採餌
魚類、貝類、甲殻類、小動物等の死骸を餌にする。
■繁殖
海岸の断崖等に集団営巣する。地上の窪みに、枯草、海藻等で巣を作る。通常2〜3個産卵し、雌雄で約27〜30日抱卵する。
■鳴き声
「クア カ カ カ カ」と連続した声で鳴く。オオセグロカモメの鳴き声と良く似ているがやや甲高い。
■亜種
日本に渡来するのは亜種シロカモメ(L.h.pallidissimus)とされるが、アラスカ北東部で繁殖するやや小型での亜種(L.h.borrovianus)の記録もある。
■分布及び観察できる時期
北極圏で繁殖し、アイスランド、イギリス、カムチャッカ、千島、アリューシャン、北米北部沿岸で越冬する。日本では冬鳥として北海道・東北に渡来し、本州中部以南では稀。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では稀な冬鳥として11〜3月に見られる。
【今津】瑞梅寺川河口にて観察。

【2】冬羽。2007.2.3北海道小樽市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】夏羽に換羽中。2002.3.25今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】第1回冬羽。2003.2.8千葉県銚子にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】第2回冬羽。2005.3.19佐賀県唐津市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】ワシカモメとの交雑種?第1回冬羽。2003.2.8千葉県銚子にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】ホイグリンカモメとの交雑種?2003.1.24長崎県小浜市にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.9.4改