チドリ目シギ科オオハシシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE LIMNODROMUS Wied

オオハシシギ(大嘴鴫)
Limnodromus scolopaceus Long-billed Dowitcher

L27〜30cm W46〜52cm
旅鳥または冬鳥
水田・湿地・干潟
【1】冬羽。2009.11.12。今津瑞梅寺川河口にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。
太い嘴が真っすくで長い中型のシギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では頭部は赤褐色で、額から後頭にかけては黒褐色。白い眉斑があり、黒褐色の過眼線がある。背から翼は黒い軸斑に赤褐色と白色の羽縁がある。次列風切先端は白く、飛ぶと白い翼帯となる。腰から尾は白く、黒い横斑があり、背に白色部が食い込む。喉から下は赤褐色で、黒褐色の鱗状の横斑があり、下尾筒は白っぽい。嘴は黒く長く、基部は黄緑色。足は緑色味を帯びた黄白色。
冬羽は全身から赤みがなくなり、頭部は灰褐色。背と翼も黒い軸斑の灰色で、羽縁は白い。喉から胸は灰褐色で、腹から下は白く、黒褐色の横斑がある。
幼羽は冬羽に似るが、全体に褐色味があり、背や肩羽の羽縁は赤褐色。
■採餌
長い嘴を水中の泥中に差し込み、上下させながら小動物を採る。繁殖期には昆虫を多く採る。
■繁殖
ツンドラ地帯のコケやスゲに覆われた湿地の地面に営巣し、通常4個産卵する。抱卵日数は20〜21日くらい。
■鳴き声
「ピッピッピッ」と澄んだ声で鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布
北東シベリア、アラスカ西海岸で繁殖し、北米南部から中米北部で越冬。日本には少ない旅鳥または冬鳥として渡来。
■福岡での事例
福岡ではまれな冬鳥。
【今津】2005年より2010年まで毎冬瑞梅寺川河口で越冬するのが観察された。

【2】冬羽。2009.11.12。今津瑞梅寺川河口にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【3】冬羽。2005.12.20今津瑞梅寺川河口にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】冬羽。2005.12.20今津瑞梅寺川河口にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】背は白く、腰から下尾筒に黒褐色の横斑がある。6と同じ幼羽個体。2015.11.08鹿児島県出水市にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【6】幼羽。2015.11.08鹿児島県出水市にて撮影。Nicon D7100+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【7】第1回冬羽?。2008.11.20今津瑞梅寺川河口にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2015.11.20改