シギ目シギ科クサシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE TRINGA

クサシギ(草鴫)
Tringa ochropus Green Sandpiper

L21〜24cm W57〜61cm
旅鳥又は冬鳥
水田・川岸・湿地
【1】夏羽。2005.5.4今津元浜にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
地味な羽衣で、ひっそり1羽でいることが多い中型のシギ。
■形態
雌雄同色。夏羽では頭部から胸にかけて白地に灰褐色の縦斑が密にあり、白い眉斑は目の上で終る。アイリングは白い。嘴は黒く、基部は淡い。背から翼は黒褐色で、羽縁に小さな白斑が点在。翼下面は黒っぽい。腰から尾は白く、尾には黒い横縞がある。腹から下は白く、脚は灰緑色。
冬羽では頭部から胸にかけて灰褐色となり、喉が白い。背から翼の白斑は小さくなる。
幼羽は冬羽に似るが、翼の白斑は丸く、羽先も丸い。
■特徴
日本では単独行動していることが多く、広い干潟に出ることはない。
■採餌
水や泥に中に嘴を突っ込んだりして、水棲昆虫や貝などの小動物を採る。
■繁殖
樹上に営巣し、カラス、ツグミ類などの古巣を利用することもある。切り株、枝、倒木などの上に積もった針葉樹の葉の上で営巣することもある。通常4個産卵し、抱卵日数は20日程。孵化した雛は、すぐに巣から地上に飛び降りる。
■鳴き声
飛び立つ時に「チュイッ チュイ チュイ」等と鳴く。飛びながら「チュリー」等とも鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア大陸の亜寒帯で広く繁殖し、アフリカ、インド、東南アジア、オーストラリアなどで越冬する。日本には旅鳥として全国に渡来するが、関西以西は冬鳥として越冬する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では冬鳥で9〜4月頃。
【室見川】中流の堰等で観察。
【今津】周辺農耕地で観察。

【2】冬羽から夏羽へ換羽中。肩羽等に斑のある夏羽が出ている。2005.4.17室見川金武井堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【3】冬羽から夏羽へ換羽中。顔から胸へかけて縦斑状になっている。2005.4.17室見川金武井堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【4】夏羽。雨覆いに少し冬羽が残っている。2005.5.8室見川金武井堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】夏羽。2006.5.5室見川金武井堰にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】夏羽から冬羽へ換羽中。翼などが斑の少ない冬羽に換羽している?もしくは摩耗している。2003.8.23今津元浜農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】冬羽。2006.3.7室見川金武井堰にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【8】幼羽。腰の白い部分が見える。2004.9.2今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【9】幼羽。2002.9.3今津元岡農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【10】第1回冬羽。2001.12.30前原市蛇石にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.9.4改