チドリ目カモメ科クロアジサシ属
order CHARADRIIFORMES Family LARIDAE ANOUS

クロアジサシ(黒鯵刺)
Anous stolidus Brown Noddy

L38〜45cm W75〜86cm
夏鳥
離島の岩礁・外洋
【1】2001.10.20豪州ミコマス島にて撮影。
全身黒褐色で頭部が白い大形のアジサシ類。
■形態
雌雄同色。全身黒褐色で、風切は黒。額から後頭部にかけては灰白色で、目の上に嘴から続く白斑があり、目の下に半円状の白斑がある。尾羽は太く楔形で二つに割れている。嘴は黒く細長く、若干下に反る。脚は黒く、蹼は黒褐色。
幼鳥は全体に赤みが強く、頭部の灰白色部が少ない。
■鳴き声
「ギィアーギィアー」「ゲォゲォゲォ」等と飛びながらも鳴く。
■繁殖
洋上の島嶼の岩場や草原などにコローニー作り繁殖する。地上に枯草や枯枝を組み合わせて巣を作る。通常1個産卵し、巣立ちまでには2〜3ヶ月。
繁殖期雌雄は頸を上下させる求愛行動を行う。
■亜種
国際鳥類学会議(IOC)リストでは4亜種認められており、日本で繁殖するのは紅海からインド洋、太平洋で繁殖する亜種クロアジサシ(A.s.pileatus)が該当するが、日本鳥学会目録7版では仲御神島で繁殖分布する個体群のみを別亜種リュウキュウクロアジサシ(A.s.pullus)としている。
■分布
大平洋、インド洋、大西洋の熱帯及び亜熱帯の島で繁殖する。日本で亜種クロアジサシ(A.s.pileatus)が小笠原諸島、硫黄列島硫黄島、南鳥島、宮古島、仲御神島、与那国島に夏鳥として渡来し繁殖する。目録7版では仲御神島で繁殖分布する個体群は別亜種リュウキュウクロアジサシ(A.s.pullus)としている。その他の地域では台風等での迷行。
■福岡での事例
福岡では旅鳥として記録がある。

【2】2001.10.20豪州ミコマス島にて撮影。

【3】2001.10.20豪州ミコマス島にて撮影。

【4】2019.08.22米国グアム準州ココス島にて撮影。

【5】飛翔。風切は黒い。2019.08.22米国グアム準州ココス島にて撮影。

【6】幼鳥。頭部の灰白色部が少ない。2019.08.22米国グアム準州ココス島にて撮影。

【7】幼鳥飛翔。頭部の灰白色部が少ない。2019.08.22米国グアム準州ココス島にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2019.08.26改