チドリ目シギ科オバシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE CALIDRIS Merrem

コオバシギ(小尾羽鴫)
Calidris tenuirostris Great Knot

L23〜25cm W57〜61cm
旅鳥
干潟・砂浜・埋立地の水たまり

【1】幼羽。2007.9.28今津周船寺川にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900 。
夏羽では顔から胸までが赤くなる中形のシギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では顔から腹までは鮮やかな赤褐色で、頭頂、眼先、耳羽に黒褐色の縦斑がある。背からの上面は黒い軸斑に白い羽縁があり、肩羽や雨覆には赤褐色の斑が混じる。下腹部から下は白く、黒斑がある。嘴は基部が太く、まっすぐで黒い。頭部とほぼ同じ長さ。足は緑黄色で短い。
冬羽では体上面は灰褐色、黒い軸斑に白い羽縁がある。白い眉斑があり、眼先は黒っぽい。顔からの体下面は白く、胸や脇に灰褐色の斑がある。
幼羽は冬羽に似るが、上面の各羽に黒いサブターミナルバンドが明瞭。
■特徴
日本ではオバシギの群れに混じって行動している事が多い。
■採餌
貝類、ゴカイ、甲殻類等の小動物を捕らえる。
■繁殖
小高い丘等の地上に巣を作り、4個産卵する。雄が主に抱卵し、抱卵日数21〜22日。雛は雄が主に世話をし、孵化後18日位で独立する。
■鳴き声
「ノッ」「キョッ」と聞こえる声で鳴く。この「ノッ」と言う鳴き声から英名Knotは来ている。
■亜種
日本に渡来するのは亜種コオバシギ(C.c.rogersi)。
■分布及び観察できる時期
シベリア北部、北アメリカ北部、グリーンランドで繁殖し、西ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリア、南アメリカで越冬する。日本には旅鳥として、春と秋に渡来する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では少ない旅鳥で、殆どが秋の幼羽個体。
【今津】瑞梅寺川河口干潟で幼羽を観察。

【2】夏羽。後ろや左はオバシギ。2002.4.13佐賀県大授搦にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990 。

【3】幼羽。2002.9.19今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990 。

【4】幼羽。2005.9.16今津太郎丸にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.9.6改