チドリ目カモメ科アジサシ属
order CHARADRIIFORMES Family LARIDAE STERNA

コアジサシ(小鯵刺)
Sterna albifrons Little Tern

L37〜43cm W94〜110cm
夏鳥
内湾・河川・湖沼
【1】夏羽。2009.6.12東区西戸崎にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
黄色い嘴に橙色の足の小型のアジサシ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では頭頂、後頸、過眼線が黒く、額から目の上、頬からは白い。背から翼は灰色で、上尾筒と尾は白い。尾は切れ込みの深い燕尾で、制止時は翼端と同じ長さ。嘴は黄色く、先端は黒色。足は橙色。
冬羽では額の白色部が広く、眼先も白くなる。嘴、足ともに黒くなる。
■特徴
低空飛行から垂直にダイビングして魚を捕らえる。また、オスはメスに求愛給餌を行う。■採餌海上や広い河川で餌の魚を見つけると、真っ逆様にダイビングして捕らえる。
■繁殖
産卵期は4〜7月。雄は雌に求愛給餌を行う。海岸や広い河川にコロニーを作って営巣し、巣は砂礫地の地面を浅く窪ませたもの。営巣場所が埋立地の場合は貝殻の散らばった白い所を好み、巣材として貝殻を敷いたりもする。通常2〜3個産卵し、抱卵日数は19〜22日。コロニーに人などが近づくと、激しく鳴きながら掠め飛ぶなどして集団で防衛する、孵化した雛はすぐに巣を離れ、草や石陰に隠れながら親からの給餌を待つ。
■鳴き声
繁殖地周辺では「キッキッキッキッ」「キリリリ、キリリリ」と鋭く聞こえる声で鳴きながら飛ぶ。
■亜種
日本に渡来するのは亜種コアジサシ(S.a.sinensis)。
■分布
ヨーロッパ、アフリカ、ロシア西部、中東、インド、東南アジア、オーストラリア、中国西部、朝鮮半島、北米南東部、カリブ海などに分布し、冬季北方のものは暖地に渡る。日本では夏鳥で本州以南に渡来する。
■福岡での事例
福岡でも夏鳥で4〜9月頃見られる。
【室見川】河口で観察される。
【和白】干潟で観察。

【2】夏羽。2005.7.4人工島にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】夏羽。2003.5.16和白にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【4】飛翔。2012.6.22福岡市東区西戸崎にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【5】飛翔。2012.6.22福岡市東区西戸崎にて撮影。Nicon D90+AF-S DX NIKKOR 300mm ED+TC-17EII。

【6】求愛給餌。右のオスが左のメスに魚をプレゼントした。2004.5.福岡市東区名島にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【7】カラスなどに襲われた卵。2009.6.12東区西戸崎にて撮影。NICON COOLPIX7900。

【8】雛。2005.7.15福岡市東区香椎にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【9】幼羽に換羽中。2005.7.15福岡市東区香椎にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2012.6.24改