チドリ目チドリ科タゲリ属
order CHARADRIIFORMES Family CHARADRIIDAE VANELLUS Brisson

ケリ(鳧)
Vanellus cinereus Grey-headed Lapwing

L34〜37cm W75cm
留鳥または冬鳥
水田・畑・草地
【1】2005.5.2今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。
白黒茶のコントラストの綺麗な翼を持った大型のチドリ。
■どんな鳥
雌雄同色。頭部から喉は青灰色で、胸は青灰色から茶褐色になり黒色の帯がある。腹から下は白色。背からの上面は灰褐色で、初列風切、雨覆が黒く、次列風切と雨覆の一部が白い。上尾筒から尾も白く、先端は黒い。嘴は黄色く先端が黒い。足は長く黄色。虹彩は赤橙でアイリングは黄色。
■特徴
非繁殖期は10羽前後から数十羽の群で生活する。
■採餌
地上で、カエルや昆虫などの動物質の餌をとる。
■繁殖
番で縄張りを持ち、地上を浅く掘り窪めて営巣する。産卵期は3〜6月で、通常4個産卵する。抱卵日数は27〜30日。繁殖時に外敵に襲われた場合、激しく鳴きながら上空を飛び回り、急降下して攻撃するなど、近くで繁殖しているものと集団で追い払う。雛は綿羽が乾くと巣から離れ、親鳥の縄張りないで生活する。雛が外敵に襲われた時は親は偽傷行為をする。
■鳴き声
鳴き声は「キキリ、キキリ」「キリリリ」など。
■亜種
亜種はない。
■分布
モンゴル東部、中国東北部で繁殖し、中国南部インドシナ北部で越冬する。日本では近畿以東の本州で繁殖し、北部のものは暖地に渡る。最近福岡、佐賀などでも繁殖している例がある。分布の変化の激しい鳥で、戦前は北関東から東北、現在は東海から近畿地方に多く、北関東、東北にも点々と繁殖地がある。
■福岡での事例
福岡では少ない冬鳥だったが、福岡市郊外では繁殖分布域の拡大で留鳥化している。
【今津】周辺農耕地で観察されている。

【2】白い尾の先端は黒い帯がある。2003.4.27佐賀県鳥栖市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【3】白い尾の先端は黒い帯がある。2003.4.27佐賀県鳥栖市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】摩耗した夏羽。2006.6.20福岡県粕屋町にて撮影。warovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【5】雛。2005.5.28福岡県粕屋町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】幼羽。2005.6.3福岡県粕屋町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】幼羽。2006.6.20福岡県粕屋町にて撮影。warovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.8.20改