チドリ目シギ科クサシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE TRINGA

カラフトアオアシシギ(樺太青脚鴫)
Tringa guttifer Spotted Greenshank, Nordmann's Greenshank

L29〜32cm
少ない旅鳥
干潟
【1】夏羽に換羽中。左と後はダイゼン。2008.5.16佐賀県東与賀町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
個体数が1,000羽以下と推定される、絶滅危惧種のシギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では額から後頸が黒褐色で、顔には黒褐色の斑がある。背からの上面も黒褐色で、羽縁は白い。下背から腰は白く、白い尾には灰褐色の斑がある。喉から下は白く、胸にかけては黒褐色の大きな斑が散在する。黒い嘴は基部が太く、やや上に反っていて、嘴基部は緑黄色。脚は緑黄色で、アオアシにシギに比べると短い。
冬羽では額から、後頸、背からの上面は灰白色で、下面は白い。
幼羽は額から後頸が褐色で、顔には胸にかけて褐色の斑がある。背からの上面も褐色で、羽縁は白い。
■採餌
干潟等で小走りに走り回って、甲殻類等を啄む。
■繁殖
湿原の樹上に草を集めて巣を作る。通常4個産卵し雌雄で抱卵する。
■鳴き声
飛び立つ時などに「ケェーッ」と一声鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布及び観察できる時期
サハリンで繁殖し、タイ、マレー半島、バングラディシュで越冬する。日本には数少ない旅鳥として年に数羽が渡来する。
■観察できる場所
福岡でも数少ない旅鳥として観察記録がある。
【今津】河口干潟で2009年秋に幼羽個体を観察
【多々良川】干潟で幼羽個体を観察。

【2】幼羽。2009.9.20今津周船寺川水門にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】】幼羽。2と同一個体。2009.9.20今津周船寺川水門にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】】幼羽。2と同一個体。2009.9.18今津河口干潟にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【5】幼羽。この個体は嘴基部に段差があり更に太くなっている。2004.10.16福岡市多々良川にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【6】5と同一個体。下背から腰が白い。2004.10.16福岡市多々良川にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【7】5と同一個体。カニをよく捕って食べる。2004.10.15福岡市多々良川にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2010.9.8改