チドリ目チドリ科コチドリ属
order CHARADRIIFORMES Family CHARADRIIDAE CHARDRIUS

イカルチドリ(斑鳩千鳥)
Charadrius placidus Long-billed Plover

L19〜21cm W45cm
留鳥または夏鳥
河原・水田
【1】夏羽オス。2010.3.27室見川小田部小横にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。
コチドリよりひとまわり大きなチドリ類。
■形態
雌雄同色。頭頂及び背から上面は淡褐色。額に黒い帯があり、過眼線は黒みのある淡褐色。アイリングは細く淡色。頸の周囲に黒い細い帯がある。胸から下は白い。嘴は黒く長い。足は淡黄色。翼先端が尾より出る。
冬羽では全体が淡くなる。
コチドリに良く似るが、コチドリは体がひとまわり小さく、アイリングが太く、黄色が鮮やかで、飛翔時に白い翼帯がない。また、翼先端が尾より出ない事などで区別がつけられる。
■特徴
干潟に出ることは稀で、川の中流以上の砂礫の中州などで見られる。繁殖期には偽傷を行う。
■採餌
昆虫等の動物質を主に餌にする。
■繁殖
繁殖期は番で縄張りを持ち、砂礫地の地面を浅く掘り、くぼみを付けて、小石や植物片を使って作る。産卵期は3〜7月で通常4個産卵する。抱卵は27日位。雛は孵化して間もなく巣を離れ、親について歩く。親鳥は危険を感じたら、偽傷を行う。
■鳴き声
繁殖期には「ピョッピョッピョッ」「ピィーピィーピィー」等と鳴きながら飛びまわる。地面の上では「ピォ」「ピィ」等と鳴く。
■亜種
日本に分布するのは、日本固有の亜種イカルチドリ(C.p.japonicus)。
■分布及び観察できる時期
中国東北部、ウスリー、朝鮮半島で繁殖し、中国南部、東南アジアで越冬する。日本では九州以北で繁殖し留鳥。北海道では夏鳥。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では留鳥で一年中見られる。
【室見川】室住団地横から上流の砂地、礫地及び堰堤等で観察。

【2】夏羽オス。2009.2.11室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+Nicon COOLPIX7900。

【3】夏羽メス。1とのペア。過眼線が黒くない。2010.5.3室見川小田部小横にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【4】夏羽オス?。摩耗が進んでいる。2001.4.25室見川金武井堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+Nicon COOLPIX990。

【5】冬羽オスから夏羽へ換羽中か?眉斑がはっきりしていない。2003.12.13室見川金武井堰にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+Nicon COOLPIX990。

【6】冬羽オスから夏羽へ換羽中か?2009.1.6室見川室住団地横にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+Nicon COOLPIX7900。

【7】雛。2011.5.5室見川小田部大橋にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【8】幼羽。2004.7.24今津田尻にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+Nicon COOLPIX4500。

【9】羽縁がはっきりしている。第1回冬羽から第1回夏羽?。2005.1.14室見川西部運動公園横にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+Nicon COOLPIX4500。

【10】デイスプレーする♂(右)と♀(左)2007.3.26室見川小田部大橋下流にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+Nicon COOLPIX7900。

【11】交尾。1と3の個体。2010.4.18室見川小田部小学校横にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.05.05改