チドリ目シギ科オバシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE CALIDRIS Merrem

ヒバリシギ(雲雀鴫)
Calidris subminuta Long-toed Stint

L13〜15m W26〜31cm
旅鳥
湿地・水田・川岸
【1】夏羽。2009.5.15今津二つ池前にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
夏羽では背中に白いV字が目立つ小型のシギ。
■形態
雌雄同色。夏羽では頭頂は茶褐色で黒い軸斑があり、白い眉斑がある。また、白い副眉斑のある個体もいる。白い眉斑は嘴上部で繋がらない。上面は黒い軸斑に、茶褐色の羽縁で、羽先が白く、背に白いV字型の模様が見える。白い胸は茶褐色に黒褐色の縦斑があり、喉と下胸から下は白い。嘴は黒く、長めの足は黄緑色。足趾が長く、中趾は嘴より長い。
冬羽では上面が灰褐色で、頭部には黒い縦斑、肩羽には大きめの黒斑がある。
幼鳥は夏羽に似るが、夏羽に比べて、頭頂、背、肩羽の茶褐色が目立ち、黒みが少ない。また胸の縦斑も淡い。
■特徴
同じサイズのトウネンなどと違って、首を伸ばした立ち姿勢を良く取る。
■採餌
草の生えたような休耕田などで、地上を歩き回りながら、甲殻類、貝、昆虫、クモなどの動物質の餌を採る。
■繁殖
針葉樹林帯の湿原や沼地の地上に営巣し、4個産卵する。雄は鳴きながら飛び回るディスプレーフライトを行い、抱卵や育雛も雄が主に行う。
■鳴き声
渡りの時期にはあまり鳴かないが、飛びたつ時などに細い声で「チュリリ」「ブルルッ」等と鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布
シベリア東北部の亜寒帯で繁殖し、インド、東南アジア、オーストラリアで越冬する。日本には旅鳥として春秋に渡来する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で、4〜5、8月〜10月頃に見られる。
【今津】田尻、太郎丸農耕地にて観察。

【2】夏羽。2005.5.21佐賀県白石町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】夏羽。2と同一個体。2005.5.21佐賀県白石町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】摩耗した夏羽。2011.8.8今津田尻農耕地にて撮影。Nicon D90+AF-S NIKKOR ED 300mm+TC-20EII。

【5】摩耗した夏羽。2005.8.13今津太郎丸にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【6】冬羽へ換羽中。肩羽などは磨耗し、雨覆の一部が冬羽に換羽している。2005.10.24福岡県糟屋町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【7】冬羽。上面の軸斑は太い。2008.2.1沖縄県金武町て撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【8】冬羽。2008.2.2沖縄県豊見城町て撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【9】幼羽。2003.9.1今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【10】幼羽。6と同一個体。背に白いV字斑が目立つ。2003.9.1今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【11】磨耗した幼羽?。頭部に赤みがあり、幼羽と思われる赤い羽縁が残っている。2005.10.24福岡県糟屋町にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【12】中趾が長いのがよく分かる。幼羽。2003.8.18今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【13】ヒバリシギはこういった立ち姿勢をよくとる。幼羽。2001.9.4今津太郎丸農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2009.5.16改