チドリ目チドリ科ムナグロ属
order CHARADRIIFORMES Family CHARADRIIDAE PLUVIALIS brisson

ダイゼン(大善)
Pluvialis squatarola Grey Plover

L27〜31cm W71〜83cm
旅鳥または冬鳥
干潟・水田
【1】夏羽。2010.4.29熊本県荒尾市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。
白黒のコントラストがきれいな大型のチドリ。
■形態
雌雄同色。夏羽では顔、喉、腹までが黒い。額から上面は白く、上面と尾には黒色の斑がある。腰は白く、腋羽は黒い。嘴は太くて短くて黒い。足も黒色で第1趾がある。飛翔時に白い翼帯と、白い腰、黒い腋羽が目立つ。
冬羽では頭部から上面は灰褐色で、白い斑が点在する。体下面は白く、喉、胸から腋にかけて淡褐色斑がある。
幼鳥は冬羽に似るが、上面の軸斑が羽端の先まで達している為、灰褐色と白の模様がはっきりしている。また、胸には淡褐色の縦斑がある。
■特徴
ムナグロとよく似るが、ムナグロ夏羽では頭上から背、羽まで、黄、黒、白の斑が散在する。冬羽ではムナグロの腹は淡い褐色となるが、ダイゼンは白い。また、ダイゼンは第1趾があるが、ムナグロにはない。また、淡水を好むムナグロと違い、内陸部で見られることは稀。
■採餌
湿った泥質の干潟を好み、主にゴカイ類を食べる。
■採餌
巣はツンドラ地帯、石のあるような乾燥した地面に作る。番で縄張りお持ち、普通4個産卵する。抱卵は26〜27日で、孵化した雛は23日くらいで、親から離れる。
■鳴き声
「ピィーウィー」や「ピューイー」等と鳴く。
■亜種
亜種はない。
■分布及び観察できる時期
ユーラシア、北米大陸の寒帯で繁殖し、南ヨーロッパ、アフリカ、中東、インド、東南アジア、ニューギニア、オーストラア、北米中南部、南米の各沿岸部で越冬する。日本では旅鳥で春と秋に見られるが、冬鳥として越冬する個体もいる。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で8〜5月頃見られる。
【今津】瑞梅寺川河口にて観察。
【和白】干潟にて観察。

【2】夏羽。2010.4.29熊本県荒尾市にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【3】摩耗した夏羽。2006.9.5今津水門にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【4】摩耗した夏羽。2005.7.23佐賀県東与賀町潟にて撮影。Swarovski ATS 65HD(30×SW)+turobo Adaptar+NICON COOLPIX7900。

【5】冬羽。2003.12.16和白雁ノ巣にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON CO。OLPIX990。

【6】ダイゼンには第1趾がある。2003.10.16今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】間接足掻き。腰は白い。2003.10.17今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】幼羽。冬羽に似ているが、上面の軸斑がヒイラギ模様。2003.10.16今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【9】第1回冬羽。肩羽に冬羽が出てきている。2004.11.20今津瑞梅寺川河口にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【10】磨耗した第1回冬羽。肩羽等に幼羽が多く残っている。2005.4.9佐賀県東与賀町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【11】磨耗した第1回冬羽。2005.4.9佐賀県東与賀町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2011.8.20改