チドリ目シギ科クサシギ属
order CHARADRIIFORMES Family SCOLOPACIDAE TRINGA

アカアシシギ(赤脚鴫)
Tringa tatanus Common Redshank

L27〜29cm W59〜66cm
夏鳥又は旅鳥
干潟・水田・川岸
【1】夏羽。2004.5.12今津水門にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。
嘴と脚が赤い中形のシギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽は頭部から上面は灰褐色で、黒褐色の縦斑、白斑がある。眼先が白く、白いアイリングがある。喉から下は白地に黒褐色の縦斑がある。黒い嘴はまっすぐで、嘴基部上下が赤い。足は長く赤い。
冬羽では全身が淡くなり、腹から下尾筒は白っぽい。
冬羽ではツルシギに似るが、眉斑が眼先で終わること、上嘴基部も赤いことなどで識別できる。
幼羽は冬羽に似るが、足が黄色ぽくオレンジ色、嘴基部もオレンジ色。
■特徴
時には泳ぐ事もある。
■繁殖
地上の草の上に営巣し、通常4個産卵する。雌雄共に抱卵し、抱卵日数は23〜24日くらい。孵化後23〜35日くらいで親から離れる。
■採餌
水棲昆虫や小魚、甲殻類などの小動物を食べる。
■鳴き声
繁殖地では「ピピピィーピィーピゥィー」「ピルルル」等と鳴いて飛び回る。警戒時には「ピッピッピッ」と鳴く。渡りの時期は「チューイ」「ピィーイー」と鳴く。
■亜種
日本で見られるのは亜種アカアシシギ(T.t.ussuriensis)。
■分布
ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖し、アフリカ、インド、東南アジアで越冬する。日本では北海道東部で夏鳥として繁殖するほかは、本州以南に旅鳥として春秋に渡来する。沖縄諸島では冬鳥として越冬する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では旅鳥で、4月〜5月と8〜10月に見られる。
【今津】周船寺川水門、田尻農耕地で観察。

【2】夏羽。2004.5.1今津周船寺川にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4500。

【3】夏羽。上嘴が赤くない個体。2003.4.8今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATS65HD(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】冬羽。2002.8.23沖縄県金武町にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】冬羽。2004.9.4今津太郎丸にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【6】幼羽。この個体は嘴基部のオレンジ色味がほとんどない。2002.9.6今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】幼羽。この個体は嘴基部上下にオレンジ色味がある。2003.9.4今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【8】幼羽。この個体は嘴基部上部のオレンジ色味がほとんどない。2003.9.4今津田尻農耕地にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990

【9】幼羽。2010.9.12今津田尻農耕地にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2011.8.15改