アビ目アビ科アビ属
order GAVIIFORMES Family GAVIIDAE GAVIA Forster
シロエリオオハム(白襟大波武)
Gavia pacifica Pacific Loon
L65cm W112cm
冬鳥
海上
【1】夏羽に換羽中。2005.5.7今津二つ池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。
冬羽では喉に黒い輪が見える、オオハムに似たアビ類。
■形態
雌雄同色。冬羽では額からの上面は黒褐色。頬、喉から下は白く、喉に黒い輪がある。嘴は鉛色で、オオハムに比べて小さくて短め。虹彩は赤い。幼鳥では喉の輪がないか、あっても薄い。
夏羽では頭部から後頸が灰色で、前頸は黒く紫色光沢がある。横頸には白い縦斑が並ぶ。上面は光沢のある黒色で、白い角斑が並ぶ。胸から下は白い。
■採餌
潜って魚を主に捕る。
■繁殖
繁殖地では湖沼の岸に2個産卵する。
■鳴き声
繁殖地では「グアィン」または「グォーイ」と大きく一声ずつ鳴く。
■亜種
亜種はない。
■備考
広島県では「鳥持網代漁(アビ漁)」という、アビ類が潜水してイカナゴの大群を海上に押し上げ、それに群がるタイやスズキなどを釣り上げる伝統漁法があり、「アビ渡来群遊海面」として天然金物に指定されている。このアビ類は、大半がこのシロエリオオハムと言われる。
■分布
シベリア東北部、北米大陸の北部で繁殖し、北米、アリューシャン列島、千島列島周辺で越冬する。日本には冬鳥として渡来し、九州以北で越冬する。
■福岡で観察できる場所及び時期
福岡では冬鳥で、11月〜4月頃海上で見られる。
【今津】2005年5月に二つ池で夏羽に換羽中の個体が観察された。
【志賀島】海上で群れているのが観察できた。

【2】夏羽に換羽中。2005.5.7今津二つ池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【3】夏羽に換羽中で白斑が出ている。2005.2.9佐賀県唐津市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【4】夏羽に換羽中で、風切はかなり脱落しているが、雨覆は白斑がある夏羽が出ている。2005.2.9佐賀県唐津市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【5】腹に油汚染がある。2005.2.9佐賀県唐津市にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【6】第一回夏羽か?。喉の黒線が見えない。2003.5.17長崎県対馬にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

【7】6と同一個体。喉の黒線が見えない。2003.5.17長崎県対馬にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX4300。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2006.3.27改