アビ目アビ科アビ属
order GAVIIFORMES Family GAVIIDAE GAVIA Forster

アビ(亜比)
Gavia stellata Red-throated Diver

L53〜69cm W106〜116cm
冬鳥
海上、河川、湖沼
【1】2010.3.26今津江の口川にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。
上に反ったように見える嘴が特徴の小型のアビ類。
■形態
雌雄同色。冬羽では額から、後頸は灰褐色で、黒褐色の上面にはハの字型に白い小斑が点在する目先、頬、前頸、側頸、胸から下は白い。虹彩は暗い赤で、嘴は黒っぽく、やや上に反っているように見える。
夏羽では頭部、頸は灰褐色で、前頸に大きな赤褐色斑がある。後頸には白くて細い縦縞がある。
幼鳥は成長冬羽に似るが、目の先が白くない。喉から頸は灰褐色で、上面も褐色味がある。虹彩も暗色。
■採餌
潜って魚を主に捕る。
■鳴き声
繁殖期には「ガガガガガッ」等と濁った声で連続的に鳴き立てる。日本では「グェー」「グァー」と濁って伸ばすように鳴く。
■亜種
日本に渡来するのは亜種アビ(G.s.stellata)。
■備考
広島県では「鳥持網代漁(アビ漁)」という、アビ類が潜水してイカナゴの大群を海上に押し上げ、それに群がるタイやスズキなどを釣り上げる伝統漁法があり、「アビ渡来群遊海面」として天然金物に指定されている。このアビ類は、大半がシロエリオオハムだと言われる。
■分布
ユーラシア、北米大陸の北部で繁殖し、北半球の温帯北部で越冬する。日本には冬鳥として渡来し、九州以北で越冬する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、11月〜4月頃海上で見られるが、多くない。
【今津】2010年3月26日に江の口川で観察。
【粕屋町駕与丁池公園】00〜01年には2羽、04年に1羽が園内の池で見られた。

【2】1と同一個体。2010.3.26今津江の口川にて撮影。Swarovski ATM 65HD(30×SW)+Turbo Adaptar+NICON COOLPIX P6000。

【3】2001.3.11粕屋町駕与丁池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【4】2001.3.11粕屋町駕与丁池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【5】目先が白くないので若鳥か?2004.1.29粕屋町駕与丁池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【6】5と同一個体。下腹部は油汚れか?2004.1.29粕屋町駕与丁池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

【7】5と同一個体。水かきがわかる。2004.1.29粕屋町駕与丁池にて撮影。Leica APO-TELEVID77(20-60ZOOM)+NICON COOLPIX990。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2010.03.27改