ヨタカ目
CAPRIMULGIFORMES
ヨタカ科
Caprimulgidae
ヨタカ属
Caprimulgus (Linnaeus, 1758)

ヨタカ(夜鷹・怪鴟)
Caprimulgus jotaka Temminck & Schlegel, 1845  Grey Nightjar
L29cm W61cm
夏鳥
平地から亜高山の林
【1】雄。2008.05.04福岡県福岡市、南公園にて撮影。
昼間は木の枝に平行に止まり、木と見間違う夜行性の鳥。
■形態
雌雄ほぼ同色。雄は全体が黒褐色で、灰白色、赤褐色などの斑が混じった複雑な模様で、顎線は白で、喉にも白斑が二つある。翼は長く、外側初列風切先端近くに白斑がある。外側尾羽3、4対の先端近くにも白斑がある。嘴は短いが、横幅があり、嘴基部に長い髭がある。目は大きく、虹彩は暗褐色。
雌は顎線や、喉、初列先端の白斑は褐色味を帯び、尾羽先端の白斑はない。
■鳴き声
繁殖期には夕方と夜明け前に「キョキョキョキョ《と長く鳴き続ける。
■行動
枝と平行に止まる。
■採餌
夕方から夜にかけて、長い翼でふわふわと飛び回り、飛んでいるガなどの昆虫を捕らえる。
■繁殖
産卵期は5~8月。巣は作らず、林内や草原の地上に直接産卵する。通常2個産卵し、抱卵日数は約19日。孵化した雛は数日間その場所に留まる。抱卵期間中、親鳥は人が近づいても飛び立たず、口を大きく広げて威嚇する事が多く、卵を別な場所に移動させる事もある。
■亜種
2亜種あり、シベリア南東部から日本、朝鮮半島および中国東部に分布する亜種ヨタカ(C.j.jotaka)、パキスタン北西部からヒマラヤ山脈を経てインド、ミャンマー、中国、マレー半島に分布する亜種C.j.hazarae
■分布
インドから東南アジア、中国東部、ロシア極東南部、朝鮮半島等に分布し、北方のものは冬季に南に渡る。
日本では亜種ヨタカ(C.j.jotaka)、が九州以北に夏鳥として渡来する
■福岡での事例
福岡でも夏鳥。
【室見川】春の渡りの時期に曲淵ダムで早朝鳴き声を確認した事がある。
【南公園】春の渡りの時期に観察。

【2】雄。尾羽の白斑がよく分かる。2010.05.11福岡県福岡市、南公園にて撮影。

【3】雄。2と同じ個体。2010.05.11福岡県福岡市、南公園にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
※禁無断転載
2020/07/12作成