ツル目
GRUIFORMES
ツル科
Gruidae
Antigone属
Antigone (Reichenbach, 1853)

オオヅル(大鶴)
Antigone antigone (Linnaeus, 1758)  Sarus Crane
L140~156cm
草原、湿原、河川、農耕地
【1】飼育個体。2019.10.09福岡県久留米市、久留米市鳥類センターにて撮影。
顔の部分が赤く裸出した、世界で一番大きなツル類。
■形態
雌雄同色。頭部から上頸は赤く皮膚が裸出し、額から頭頂と、耳羽は灰色、中頸は白く、下頸からの全身は灰色。翼は初列雨覆と初列風切は黒く、三列風切先端は白い。嘴は黒く、虹彩は黄色から橙色。脚は濃ピンク色。
■行動
渡りは行わないが、水を求めて移動することもある。つがいや家族群を形成して生活する。
■採餌
肉食傾向の強い雑食で、昆虫、魚類、カエル、爬虫類を捕食する他、果実、種子等を採餌する。
■繁殖
沼地や水田の浅い水の中にイグサや藁等の植物と泥を積み上げて、直径2m高さ1m程の島状の大きな巣を作り繁殖する。巣は隠されておらず、つがいで積極的に防御する。通常2個産卵する。雌雄共に抱卵し、抱卵日数は約31~36日。
■亜種
3亜種あり、インド北部、ネパール、バングラデシュに分布する亜種シロエリオオヅル(A.a.antigone)、カンボジア、ラオスに分布する亜種ヒガシオオヅル(A.a.sharpii)、オーストラリア北東部に分布する亜種オーストラリアオオヅル(A.a.gillae)。
IOCリストにはないが、フィリピン、マレーシアに分布していた亜種ルソンオオヅル(A.a.luzonicae)は絶滅したとされる。
■分布
インド北部からネパール、バングラディシュ、カンボジアからラオス、オーストラリア北部に分布する。

【2】飼育個体。2019.10.09福岡県久留米市、久留米市鳥類センターにて撮影。

【3】飼育個体。2019.10.04福岡県福岡市、福岡市動物園にて撮影。

【4】飼育個体。2019.10.04福岡県福岡市、福岡市動物園にて撮影。

【5】亜種オーストラリアオオヅル(A.a.gillae)。左は若い個体。2001.10.22豪州アサートンにて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2019/10/15作成