- 世界での生息数(約1万羽)の8割が、冬場鹿児島県出水に集中する小型ツル類。
- ■形態
- 雌雄同色。額から頭頂が黒く、目の上が赤い。顔から頸は白い。体は全体が灰黒色。虹彩は赤。嘴は黄褐色。足は長く黒い。
幼鳥は頭部から頸までが淡褐色で、体も褐色味がある。
- ■鳴き声
- 「クルルン」等と大きな声で鳴く。デイスプレイの時は「コーワッカ コーワッカ」等と賑やかに鳴き交わす。
- ■採餌
- 地上を歩きながら、長い頸を伸ばして、草の実や根、昆虫、魚類などを食べる。
- ■繁殖
- 湿原に草を積んで営巣する。通常2個産卵する。抱卵日数は約30日。
- ■特徴
- マナヅルと比べると乾いた草地を好む。
- ■備考
- クロヅルとの交雑種ナベクロヅルは頭部はナベヅルと同じだが、喉から前頸は淡灰色。体はクロヅルのように灰黒色で、尾に向かってナベヅルのように黒くなる。
- ■分布
- バイカル湖東部、アムール川流域、中国東北部で繁殖し、朝鮮半島中部、中国長江流域、日本で越冬。日本では鹿児島県出水、山口県八代等に冬鳥として渡来するがその他の地域ではまれな冬鳥。
- ■福岡での事例
- 福岡では少ない冬鳥、又は旅鳥として秋春の渡り時に見られることがある。
【室見川】2006年田村大橋西側の農耕地で観察された。
【今津】3〜4月に農耕地で観察された。2005年4月は300羽を越す群れだった。
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