ツル目
GRUIFORMES
ツル科
Gruidae
Antigone属
Antigone (Reichenbach, 1853)

マナヅル(真鶴)
Antigone vipio (Pallas, 1811)  White-naped Crane
L120〜153cm W160〜208cm
冬鳥
水田・畑・湿地
【1】2008.11.15鹿児島県出水市、東干拓にて撮影。
目のまわりが赤く、体が灰色の大型のツル。
■形態
雌雄同色。頭部から喉、後頸が白く、目の周りは大きく皮膚が露出して赤い。眼先は黒く、目の後方に灰色の丸斑がある。背は灰黒色で、翼は灰色。初列と次列風切は黒い。側頸から胸、腹、下尾筒までは灰黒色。虹彩は赤みのある橙色。嘴は黄色。足は淡い紅色。
幼鳥は頭部が褐色で、赤い皮膚の裸出部がなく、目の後方に灰色の丸斑がある。頸や、背、雨覆等にも褐色の羽がある。
■鳴き声
「ヴァルルル」「グアルル」等と大きな声で鳴く。雄が「グアルル」と鳴き、雌が「コワッカ コワッカ」と鳴き交わす。
■採餌
地上を歩いて、長い頸を伸ばして地上の植物の種子や根を採餌し、昆虫類、両生類などを捕食する。
■繁殖
湿地につがいで広い縄張りをもち、草を摘んで大きな巣を作る。通常2個産卵する。
■特徴
水田や湿地などナベヅルより湿った環境を好む。
■備考
生息数は世界的に4〜5,000羽といわれ、鹿児島県出水市ではその半数以上が越冬する。
■亜種
亜種はない。
■分布
ロシアのハンガ湖周辺、アムール川流域、中国東北部で繁殖し、朝鮮半島中部、中国長江流域、日本で越冬。
日本では鹿児島県出水、高知県中村市等に冬鳥として渡来するがその他の地域ではまれな冬鳥。
■福岡での事例
福岡ではまれな冬鳥として記録がある。

【2】2014.11.07鹿児島県出水市、西干拓にて撮影。

【3】2015.11.01鹿児島県出水市、東干拓にて撮影。

【4】幼鳥。2014.11.07鹿児島県出水市、西干拓にて撮影。

【5】幼鳥。2016.11.07鹿児島県出水市、東干拓にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2019/12/05作成