ツル目
GRUIFORMES
ツル科
Gruidae
カンムリヅル属
Balearica (Brisson, 1760)

ホオジロカンムリヅル(頬白冠鶴)
Balearica regulorum (Bennett, ET, 1834)  Grey Crowned Crane
L100cm
池沼、湿地
【1】飼育個体。2019.10.04福岡県、福岡市動物園にて撮影。
カンムリヅルによく似た、頬の裸出部が白いツル類。
■形態
雌雄同色。額から頭頂はビロード状の黒い羽があり、頭頂には麦藁色の放射状の冠羽がある。頸は灰色で、背及び肩羽からの上面は灰黒色。翼は白く、内側の大雨覆は淡黄色で、初列風切と外側2枚の次列風切は黒く、次列風切と三列風切は赤褐色。 嘴は黒く、虹彩は白い。目の後方からこめかみ、顎にかけては赤く皮膚が裸出しており、頬は白く皮膚が裸出している。喉に赤やピンクの肉垂がある。下面も灰黒色。脚は黒い。
繁殖期になると頬の白い皮膚の裸出部も赤くなる。
■行動
ツルの仲間では例外的に、カンムリヅルとともに後趾が長い為、木の枝を掴むことが出来、夜間は樹上で休む。
■採餌
雑食性で、果実、種子等を採餌し、昆虫類、節足動物、小型哺乳類も捕食する。
■繁殖
背の高い草むらに、草を積み上げた塚状の巣を作り繁殖する。通常2〜5個産卵し、抱卵日数は約28〜31日間。雛は早熟性で、孵化後すぐに走ることが出来、50〜100日で飛べるようになる。
■備考
カンムルヅル属の別種カンムリヅルとは、あまり形態に差が無いことから亜種とする説もある。
■名前の由来
英名のGreyは頸の羽の色に因り、「頸が灰色で、冠のあるツル」の意味。
■亜種
2亜種あり、ウガンダ南部とケニアからジンバブエ北部とモザンビーク北部に分布する亜種B.r.gibbericeps、アンゴラ南部とナミビアからジンバブエと南アフリカ東部に分布する亜種B.r.regulorum
■分布
アフリカ中部から南部のウガンダ、ケニアからナミビア、南アフリカ東部にかけて分布する。

【2】飼育個体。2020宮崎県宮崎市、フェニックス動物園にて撮影。

【3】飼育個体。2020宮崎県宮崎市、フェニックス動物園にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2020/01/24作成