- 黒い羽冠に黄色い眉と喉が目立つホオジロ類。
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。
雄夏羽では目先から耳羽と、額から短い冠羽がある頭頂までは黒く、眉斑の中央は黄色で、前後は白。喉も黄色い。側頸は灰色で、肩からの上面は褐色に黒褐色の斑があり、翼は黒褐色で羽縁は茶褐色。腰は灰色。尾羽は黒褐色で、中央尾羽は茶褐色。胸に三角形の黒斑がある。下胸より下面は白く、脇は褐色で黒褐色の縦斑がある。嘴は黒く、脚は肉色。
冬羽になると、嘴が鉛色になり、下嘴が肉色味を帯びる。
雌は黄色部分が淡く、黒色部は褐色。
- ■鳴き声
- 「チィチュリチュリチィチチチュルリリ」等と細めの声で早口で囀る。地鳴きは「チッ、チッ」
- ■採餌
- 地面を跳ね歩き、落ちている草の実や松の種子などを食べる。
- ■名前の由来
- 江戸時代前期に「みやまほほしろ」「みやまとり」の名で記録がある。
深い山のホオジロ類の意と思われるが、平地にも渡来するので、よくわらかない。
- ■亜種
- 2亜種ある。
極東ロシア、中国北東部、朝鮮半島及び対馬で繁殖する亜種ミヤマホオジロ(E.e.elegans)、 中国中央部で繁殖する亜種E.e.elegantula。
- ■分布
- ウスリー、中国北東部、朝鮮半島及び中国中部で繁殖、中国南東部、台湾で越冬する。
日本へは亜種ミヤマホオジロが冬鳥として全国に渡来するが、西日本に多い。
1967年5月に対馬で繁殖が確認されて以降、1993年、1996年広島県臥竜山、2015年8月島根県隠岐海士町、2019年6月島根県三瓶山などで繁殖の記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥として平地から山地の公園などで見られる。
【室見川】2000年11月14日野生の広場で観察以降。毎年中上流域で確認。
【小戸公園】2003年01月14日に観察以降、ほぼ毎年観察。
【西部霊園公園】2004年06月17日に雄が囀っているのを観察。繁殖したのかもしれない。
【今宿野外活動センター】2001年04月14日などに観察。
【小呂島】2011年11月01日などに観察。
【大濠公園】2020年04月11日記録がある。
【南公園】2005年04月13日に観察。
【糸島市】2001年12月30日蛇石で観察以降、内陸部で観察。
【筑紫野】2006年02月12日などに天拝湖で観察。
【福津市】2009年06月13日津屋崎で記録がある。
【宗像市】2012年12月09日城西ヶ丘で記録がある。
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