- 黒い冠羽が目立つホオジロ類。
- ■形態
- 雄夏羽では冠羽のある頭部と、眼先、耳羽が黒く、眉斑と喉は白い。耳羽の後方に小さな白斑がある。後頭から上尾筒までは赤茶色で、背、肩羽には黒褐色の縦斑がある。翼は黒褐色で、風切の羽縁は赤褐色。大雨覆、中雨覆の羽先は白く、飛ぶと2本の翼体となる、尾羽は黒褐色で外側2対に白斑がある。胸から脇に黒色と茶色の帯状の縦斑がある。腹から下は白い。嘴は肉色で、上嘴は黒っぽい。脚は肉色。
雄冬羽は雌に似ており、頭部や耳羽を囲む線に黒みがあると言われるが識別は難しい。
雌は雄に比べて全体が淡く、頭上と耳羽が褐色。
- ■鳴き声
- 囀りは「ピピチュル ピピピィチュルチュル《「チィ ピョチョ ピョピョ チュイチュイ チィチィチィー《などとひばりのように長く複雑に鳴く。地鳴きは乾いた感じで「チッ《と濁らない。
- ■行動
- 10数羽の群れで行動することが多く、去来前には大群になることがある。
- ■採餌
- 地上をはね歩いて、落ちている草の実などを食べる。
- ■繁殖
- 針葉樹林帯の林縁や藪陰の地上に営巣し、通常4〜5個産卵する。
- ■吊前の由来
- 江戸時代前期より、枝に止まった時に冠羽を立てることから「かしら《「かしらだか《と呼ばれるようになった。「かしらしとど《「かしらとり《「みやまかしら《「みやこがへり《などの異吊もある。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分類問題
- 日本鳥類目録第7版では日本に渡来するのは、バイカル湖以東で繁殖する亜種カシラダカ(E.r.latifascia)とされていた。
- ■分布
- 亜寒帯から温帯の旧北帯の湿地林。 スカンジナビア(極北と極南を除く)、ロシアを横断してチュクチ、カムチャツカ、アルタイ南部から北部および樺太北部まで繁殖し、
温帯から亜熱帯、アジア東部の開けた地域。中国東部、朝鮮半島および本州から琉球諸島までで越冬する。
日本には冬鳥として本州以南に渡来する。北海道では旅鳥。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で10~5月頃見られる。
【室見川】立花堰上流の葦原で見られた。
【今津】田尻の農耕地で見られる。
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