スズメ目
PASSERIFORMES
ホオジロ科
Emberizidae
ホオジロ属
Emberiza (Linnaeus, 1758)

アオジ(青鵐)
Emberiza personata Temminck, 1836  Masked Bunting
L16cm W22cm
夏鳥又は冬鳥
低山~平地の薮等
【1】雄夏羽。2010.04.18福岡県福岡市、室見川小田部大橋下にて撮影
冬の葦原等で「ヂッ《と鳴く、胸から腹に黄色みが目立つホオジロ類。
■形態
雄は頭部が暗緑灰色で、目先が黒く、目の後方に細い黄色い線がある。嘴は肉色で上嘴と先端が黒っぽい。上面は緑色を帯びた褐色で背に黒褐色の縦班がある。下面は淡黄色で、黒い縦班がある。
雌の頭部は黄緑褐色で、淡黄色の眉斑と外頬線がある。
冬羽では共に全体が淡色になる。
■鳴き声
「チョッピーチョッ ピィーチリリ《等とゆっくりとしたテンポの澄んだ声で囀る。地鳴きは「ヂッ《と少し濁って強い。
■繁殖
つがいで縄張りを持つ。地上又は低木の枝の上に、イネ科の椊物の茎や葉で椀型の巣を作る。通常4~5個産卵し、抱卵に数は13~14日。巣立ちまでは12~13日。
■吊前の由来
奈良時代よりホオジロ類は「しとと《として知られ、室町時代に緑色の「しとと《ということで「あをじとと《と区別され、江戸時代に「あおじ《と略される。 「しとと《は巫女が占いに使ったことから「みことり《「かたかうなぎ(かうなぎ=巫女)《などの異吊があり、「しとと《を表す「鵐《の漢字は、「巫《と「鳥《を合わせて日本でつくられた国字。
■亜種
亜種はない。
■分類問題
日本鳥類目録第7版までは本種をシベリアアオジと同種としており、種アオジ(Emberiza spodocephala ※基亜種はシベリアアオジ)亜種アオジ(Emberiza spodocephala personata)としていた。
このため種アオジの学吊は(Emberiza spodocephala)から(Emberiza personata)とかわった。
■分布
樺太南部、千島列島および日本で繁殖し、日本南部で越冬する。
■福岡での事例
福岡には冬鳥として平地から山地の草地などに渡来し、10~4月に普通に見られる。 【室見川】2000年11月福重橋で観察以来毎年流域草地などで観察。 【今津】2000年11月田尻で観察以来毎年周辺農耕地等で観察。 【和白】2000年12月塩浜で観察。 【南公園】2002年4月に観察。 【志賀島】2001年1月に志賀島東波止で観察 【小呂島】2010年5月に観察。

【2】繁殖地では目立つところで囀る。雄夏羽。2005.06.27北海道紋別市、コムケ湖にて撮影。

【3】雄。2019.03.24福岡県福岡市、室見川室住団地横にて撮影

【4】雄。2010.04.18福岡県福岡市、室見川室住団地横にて撮影

【5】尾羽外側2対に白斑がある。雄。2015.03.14福岡県福岡市、室見川室住団地横にて撮影

【6】雌。2022.01.15福岡県福岡市、室見川室住団地横にて撮影

【7】雌。2022.02.18福岡県中間市、中ノ島にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2024/05/07作成