- 黄色い口角付近が尖った、海岸の岩場で群ているウの仲間。
- ■形態
- 雌雄同色。
全身が緑がかった光沢のある黒で、頬から喉は白い。嘴は黄色味を帯び、嘴上面は黒っぽい。目の下の黄色い裸出部があり、口角付近は三角形に尖っている。
繁殖期には嘴と裸出部は黒っぽくなり、頭部と、腿部には白い生殖羽がはえ、足の付け根に大きな白斑があらわれる。
幼鳥は全身が黒褐色で、胸や腹が白っぽい。
よく似たカワウは褐色かかった光沢のある黒で、目の下の黄色い裸出部も丸みがあり判別できるが、至近距離でないと難しい。またウミウは、尾がカワウより短いので、飛翔時翼が体の中央より後ろ側に付いているように見える。
- ■行動
- 休憩時は羽を乾かすために両翼を広げる。また河川や湖沼、干潟等で見られることは少ない。
- ■採餌
- 海に潜って、魚などを捕らえる。
- ■繁殖
- 切り立った断崖などの上部や岩棚に集団で営巣する。枯れ草や海藻などで皿形の巣を作る。産卵期は5月~7月に、通常4~5個産卵する。
- ■備考
- 鵜飼で使用されている。和歌山県有田市以外の鵜飼は、茨城県日立市の伊師浜海岸で捕獲されたウミウが使用されている。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- 沿海州、樺太、及び九州以北で局地的に繁殖すし、冬期は一部が暖地へ移動する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で10~3月頃見られる。
【室見川】河口西側マリナタウン人工海浜先の離岸堤で観察。
【今津】毘沙門山東の宝島や、能古島の象瀬で見られる。
【志賀島】海岸の岩礁。
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