- 全身が黒く、頸の細い小型のウの仲間。
- ■形態
- 雌雄同色。
夏羽では全身が黒色で、紫色や青色の光沢がある。頭頂と後頸に房状の冠羽があり、目の周りに赤い裸出部がある。嘴は細長く、黒みを帯びた褐色から黒褐色。虹彩は青緑色。脚は黒い。
冬羽では目先の裸出部が小さくなり紫色味を帯びる。また冠羽も短くなって殆ど目立たなくなる。
幼鳥は全身が黒褐色で、目の周りの裸出部は暗色。
- ■鳴き声
- 繁殖期は「グワー、グワー」等と鳴くが、繁殖期以外は殆ど鳴かない。
- ■行動
- 休憩時は岩礁に止まり、両翼を広げる。
- ■採餌
- 潜水して魚や甲殻類を食べる。
- ■繁殖
- 海岸や離島の岩棚に小集団で営巣し、枯れ草や海草で皿形の巣を作る。産卵期は5〜7月で、通常3個産卵する。
- ■亜種
- 2亜種あり、
北太平洋の島々及び海岸
で繁殖する亜種ヒメウ(U.p.pelagicus)、
カナダからメキシコの太平洋の海岸
で繁殖する亜種U.p.resplendens。
- ■分布
- 北大平洋沿岸で繁殖する。日本に分布するのは。
日本では亜種ヒメウ(U.p.pelagicus)が北海道、本州北部、九州の日本海側で繁殖し留鳥、本州中部以南では冬鳥。
- ■福岡での事例
- 繁殖例はあるが、通常冬鳥として外海で見られる。
【室見川】河口周辺の海上で観察。
【志賀島】海岸の岩礁。
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