カツオドリ目
SULIFORMES
ウ科
Phalacrocoracidae

Urile (Bonaparte, 1856)

ヒメウ(姫鵜)
Urile pelagicus (Pallas, 1811)  Pelagic Cormorant
L63〜73cm W91〜102cm
留鳥又は冬鳥
岩礁海岸・断崖
【1】夏羽。2006.03.20福岡県福岡市、志賀島舞能ノ浜にて撮影。
全身が黒く、頸の細い小型のウの仲間。
■形態
雌雄同色。
夏羽では全身が黒色で、紫色や青色の光沢がある。頭頂と後頸に房状の冠羽があり、目の周りに赤い裸出部がある。嘴は細長く、黒みを帯びた褐色から黒褐色。虹彩は青緑色。脚は黒い。
冬羽では目先の裸出部が小さくなり紫色味を帯びる。また冠羽も短くなって殆ど目立たなくなる。
幼鳥は全身が黒褐色で、目の周りの裸出部は暗色。
■鳴き声
繁殖期は「グワー、グワー」等と鳴くが、繁殖期以外は殆ど鳴かない。
■行動
休憩時は岩礁に止まり、両翼を広げる。
■採餌
潜水して魚や甲殻類を食べる。
■繁殖
海岸や離島の岩棚に小集団で営巣し、枯れ草や海草で皿形の巣を作る。産卵期は5〜7月で、通常3個産卵する。
■亜種
2亜種あり、 北太平洋の島々及び海岸 で繁殖する亜種ヒメウ(U.p.pelagicus)、 カナダからメキシコの太平洋の海岸 で繁殖する亜種U.p.resplendens
■分布
北大平洋沿岸で繁殖する。日本に分布するのは。
日本では亜種ヒメウ(U.p.pelagicus)が北海道、本州北部、九州の日本海側で繁殖し留鳥、本州中部以南では冬鳥。
■福岡での事例
繁殖例はあるが、通常冬鳥として外海で見られる。
【室見川】河口周辺の海上で観察。
【志賀島】海岸の岩礁。

【2】夏羽。2006.03.20福岡県福岡市、志賀島舞能ノ浜にて撮影。

【3】冬羽。2003.02.14福岡県福岡市、志賀島沖津島東岩礁にて撮影。

【4】冬羽。2022.01.10福岡県福岡市、小戸西部水処理センター前にて撮影

【5】冬羽。2022.01.10福岡県福岡市、小戸西部水処理センター前にて撮影

【6】幼羽。2022.01.28福岡県福岡市、志賀島白瀬にて撮影。

【7】幼羽。2022.01.28福岡県福岡市、志賀島白瀬にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2022/01/11作成