カモ目
ANSERIFORMES
カモ科
Anatidae
アイサ属
Mergus (Linnaeus, 1758)

ウミアイサ(海秋沙)
Mergus serrator Linnaeus, 1758  Red-breasted Merganser
L52~58m W70~86cm
冬鳥
海上・内湾・港
【1】雄。2005.03.19佐賀県唐津市、小友漁港にて撮影。
ぼさぼさした冠羽と、細長く上に反った赤い嘴が目立つアイサ類。
■形態
雄は頭部が緑黒色で、頭頂から後頭に2段になった冠羽がある。背や翼は黒いが、雨覆、次列風切は白く、2本の黒線がある。腰から尾は灰色。頸は白く、胸は茶褐色で褐色の斑が密にあり、脇は細かな黒斑があり灰色に見える。腹から下は白い。長い嘴は赤く、先端は鍵状に曲っている。光彩は赤。脚も赤い。
雌は頭部が茶褐色で、短い冠羽がある。目の下には嘴基部から目の後方にかけて白線がある。背からの上面は灰褐色。雨覆、次列風切は白いが、黒線は1本。喉から下は白く、喉には灰黒色の横線がある。側胸から脇は灰褐色。
エクリプスは雌に似るが、背は黒みが強い。
■鳴き声
あまり鳴かない。「クヮックヮッ《「コロー《。
■行動
砂浜や岩礁などで休む事があるが、アイサ類はカモ類より脚が後方に付いているため、歩く事は上手くない。
■採餌
潜水して魚を捕まえる。群れで潜水して、魚を浅瀬に追い上げることもある。
■繁殖
デイスプレーとして、1羽のメスの囲んで、冠羽を立てて、頸を突き上げたり、お辞儀をしたりする。
■亜種
亜種はない。
■分布
北半球の亜寒帯から寒帯で広く繁殖し、冬期は南に南下して越冬する。
日本には北海道から九州まで冬鳥として海上、内湾、河口などに渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で11~3月。
【室見川】河口から新室見橋間で観察。
【今津】水門から河口及び宝島周辺海上で観察。
【志賀島】東岸の海上で観察。

【2】雄。2005.03.19佐賀県唐津市、小友漁港にて撮影。

【3】雄。エクリプス。2005.12.27福岡県福岡市、今津水門にて撮影。

【4】雄。エクリプスから換羽中。2005.12.27福岡県福岡市、今津水門にて撮影。

【5】雌。2005.03.19佐賀県唐津市、小友漁港にて撮影。

【6】雌。2005.03.08佐賀県唐津市、小友漁港にて撮影。

【7】交尾。2006.03.13福岡県福岡市、室見川河口にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2024/04/29作成