- ぼさぼさした冠羽と、細長く上に反った赤い嘴が目立つアイサ類。
- ■形態
- 雄は頭部が緑黒色で、頭頂から後頭に2段になった冠羽がある。背や翼は黒いが、雨覆、次列風切は白く、2本の黒線がある。腰から尾は灰色。頸は白く、胸は茶褐色で褐色の斑が密にあり、脇は細かな黒斑があり灰色に見える。腹から下は白い。長い嘴は赤く、先端は鍵状に曲っている。光彩は赤。脚も赤い。
雌は頭部が茶褐色で、短い冠羽がある。目の下には嘴基部から目の後方にかけて白線がある。背からの上面は灰褐色。雨覆、次列風切は白いが、黒線は1本。喉から下は白く、喉には灰黒色の横線がある。側胸から脇は灰褐色。
エクリプスは雌に似るが、背は黒みが強い。
- ■鳴き声
- あまり鳴かない。「クヮックヮッ《「コロー《。
- ■行動
- 砂浜や岩礁などで休む事があるが、アイサ類はカモ類より脚が後方に付いているため、歩く事は上手くない。
- ■採餌
- 潜水して魚を捕まえる。群れで潜水して、魚を浅瀬に追い上げることもある。
- ■繁殖
- デイスプレーとして、1羽のメスの囲んで、冠羽を立てて、頸を突き上げたり、お辞儀をしたりする。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- 北半球の亜寒帯から寒帯で広く繁殖し、冬期は南に南下して越冬する。
日本には北海道から九州まで冬鳥として海上、内湾、河口などに渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で11~3月。
【室見川】河口から新室見橋間で観察。
【今津】水門から河口及び宝島周辺海上で観察。
【志賀島】東岸の海上で観察。
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