- 雌雄とも同じきれいな色彩の大型カモ。
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。
頭と頸は緑光沢のある黒色。頸から下は白く、背から胸にかけて赤褐色の太い帯があり、肩羽は黒い。初列風切、初列雨覆も黒く、三列風切は赤褐色。次列風切(翼鏡)は緑色。尾は白く先端が黒い。胸中央から腹へ黒線があり、下尾筒は褐色味を帯びる。嘴は赤、脚はピンク色。
雄は繁殖期に上嘴の基部に瘤があらわれる。
若鳥は全体に色が鈊く、次列風切先端が白い。
- ■鳴き声
- 雄は「ガッガッガ ガガァー《等と鳴く。
- ■採餌
- 巻き貝、二枚貝、甲殻類、小魚等を捕食する。
- ■備考
- 一定の場所に集まって換羽する習性があり、渡りのルートも特殊。
- ■吊前の由来
- 江戸時代中期より「つくしがも《と呼ばれ、「はながも《「ぎやうじがも《とも。九州、筑紫に渡来するカモの意か。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- ヨーロッパ中部から北部、アジア中央部で繁殖し、ヨーロッパ南部、アフリカ北部、インド北部、中国東南部で越冬する。
日本には冬鳥として北部九州を中心として、西日本に渡来する。東日本では少ない。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で和白および今津で10~3月頃見られる。
【室見川】1999年8月13日に越夏個体観察。2007年3月に福重橋上流で観察。2016年1月室見新橋下流、2023年1月橋本橋上流で観察。1976年11月、1979年2月に記録がある。
【今津】2001年1月以降毎年河口で観察。
【和白】2001年2月など干潟で観察。
【北九州市曽根干潟】2001年1月など干潟で観察。
【糸島市】2015年4月2016年2月板持、2014年12月泉川で記録がある。
【福津市】2014年12月津屋崎で記録がある。
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