カモ目
ANSERIFORMES
カモ科
Anatidae
Mareca属
Mareca (Stephens, 1824)

オカヨシガモ(丘葭鴨)
Mareca strepera (Linnaeus, 1758)  Gadwall
L46~58cmW84~95cm
冬鳥
河川・湖沼・湾内
【1】雄。2008.11.04福岡県福岡市、今津二つ池にて撮影。
翼を広げると白い翼鏡が目立つ、雌雄ともに地味な淡水カモ。
■形態
雄は頭部から頸は褐色味のある灰色。背は灰色で肩羽は褐色。大雨覆が黒く、中雨覆が暗赤褐色。翼鏡は白色。腰、上尾筒は黒く、尾羽は灰褐色。
嘴は黒く、頸と胸の間に白帯が出るものもいる。胸は灰色に黒褐色の鱗模様で、脇にかけて小さくなる。下尾筒は黒い。脚はオレンジ色。
雌は全身褐色で、黒褐色の斑がある。嘴はオレンジ色に黒い斑が散らばる。
雄エクリプスは雌に似るが、肩羽がのっぺりしていて、雌のように黒と褐色がはっきりしていない。また、中雨覆が暗赤褐色。
■鳴き声
あまり鳴く事はない。雄は「グェッグェッ《と低い声で鳴く、雌はより低い声で「クヮークゥー《と鳴く。
■採餌
昼間は水面を啄んで、夜間は水田、湿地などで、イネ科の実や水草の葉、茎などを食べる。
■亜種
2亜種ある。 n, c PAL, 北米で繁殖する亜種M.s.strepera、 Tabuaeran Is. (Kiribati)で繁殖する亜種M.s.couesi
■分布
ユーラシア及び北米の温帯から亜寒帯で繁殖しヨーロッパ南部、北アフリカ、インド、中国東部、北米南部で越冬。
日本では亜種オカヨシガモ(A.s.strepera)北海道と本州の一部で少数が繁殖するが、大部分は冬鳥として本州、四国、九州に渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で10~4月頃見られる。
【室見川】河口から外環室見橋の堰くらいまでの流域。
【今津】河口および周辺の池。
【和白】干潟および海上。

【2】雄。2003.12.06福岡県福岡市、室見川小田部大橋にて撮影。

【3】雄エクリプス。2005.10.11福岡県福岡市、今津三角池にて撮影。

【4】雌、2003.12.06福岡県福岡市、室見川小田部大橋にて撮影。

【5】雌。2008.11.04福岡県福岡市、今津二つ池にて撮影。

【6】左が雌、中央が雄。2001.02.08福岡県福岡市、大濠公園にて撮影。

室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
※禁無断転載
2024/04/28作成