カモ目
ANSERIFORMES
カモ科
Anatidae
ハジロ属
Aythya (Boie, F, 1822)

コスズガモ(小鈴鴨)
Aythya affinis (Eyton, 1838)  Lesser Scaup
L38~48cm W64~74cm
数少ない冬鳥
湖沼・河川・内湾
【1】雄。2017.03.14福岡県福岡市、城南区五ヶ村池にて撮影。
後頭部に小さなでっぱりがある、スズガモに似た海ガモ類。
■形態
雄生殖羽の頭部は紫色光沢で、光により緑色光沢にも見える。後頭部が高い、独特の形で少し頸側に小さな突出がある。体上面は波状斑に覆われて灰色に見え、上尾筒から尾羽も黒い。翼には白い翼帯があるが、初列風切は灰褐色で、白いのは次列風切のみ。頸から胸にかけては黒く、下面は白で、脇には微細な波状斑があるが、遠くからは白く見える。尾筒は黒。嘴は青灰色で嘴爪のみ黒い。脚は鉛色。
エクリプスでは全体が鈊くなり、胸から脇に褐色味が出てくる
雌は全身褐色だが、上面などに灰色に見える波状斑が混じる。黒い嘴の基部に幅広い白斑がある。
■類似種との識別点
スズガモに似るが、スズガモは一回り大きく、額が立った頭部の形で、前頭が高く、嘴先端の黒色部が嘴爪左右にも広がる。
■鳴き声
「グルー《「グゥー《等と鳴く。
■行動
よく似たスズガモより淡水~汽水域を好む傾向にある。
■採餌
浅い海底に潜り貝類を捕食する。貝は丸飲みにして、胃で貝殻をかみ砕く。
■吊前の由来
スズガモに似た、小さいカモの意か。
■亜種
亜種はない。
■分布
アラスカ本土南西部からカルフォルニア、Quebec西中央部およびミネソタ西部で繁殖し、中央アメリカおよびカリブ海諸島で越冬する。
日本には数少ない冬鳥として、沖縄島以外では主に吊古屋以北で記録がある。
■福岡での事例
福岡でも記録がある。
【城南区】2017年3月に五ヶ村池で観察。

【2】雄。光線により緑色光沢に見える。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ヶ村池にて撮影。

【3】雄。嘴先端の黒斑は嘴爪のみ。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ヶ村池にて撮影。

【4】雄。翼帯は次列風切は白く、初列風切はグレー。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ヶ村池にて撮影。

【5】雄。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ヶ村池にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2024/04/29作成