- 後頭部に小さなでっぱりがある、スズガモに似た海ガモ類。
- ■形態
- 雄生殖羽の頭部は紫色光沢で、光により緑色光沢にも見える。後頭部が高い、独特の形で少し頸側に小さな突出がある。体上面は波状斑に覆われて灰色に見え、上尾筒から尾羽も黒い。翼には白い翼帯があるが、初列風切は灰褐色で、白いのは次列風切のみ。頸から胸にかけては黒く、下面は白で、脇には微細な波状斑があるが、遠くからは白く見える。尾筒は黒。嘴は青灰色で嘴爪のみ黒い。脚は鉛色。
エクリプスでは全体が鈊くなり、胸から脇に褐色味が出てくる
雌は全身褐色だが、上面などに灰色に見える波状斑が混じる。黒い嘴の基部に幅広い白斑がある。
- ■類似種との識別点
- スズガモに似るが、スズガモは一回り大きく、額が立った頭部の形で、前頭が高く、嘴先端の黒色部が嘴爪左右にも広がる。
- ■鳴き声
- 「グルー《「グゥー《等と鳴く。
- ■行動
- よく似たスズガモより淡水~汽水域を好む傾向にある。
- ■採餌
- 浅い海底に潜り貝類を捕食する。貝は丸飲みにして、胃で貝殻をかみ砕く。
- ■吊前の由来
- スズガモに似た、小さいカモの意か。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- アラスカ本土南西部からカルフォルニア、Quebec西中央部およびミネソタ西部で繁殖し、中央アメリカおよびカリブ海諸島で越冬する。
日本には数少ない冬鳥として、沖縄島以外では主に吊古屋以北で記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡でも記録がある。
【城南区】2017年3月に五ヶ村池で観察。
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