- 雄は白黒の体に長い尾が目立つカモ類。
- ■形態
- 雄冬羽は全身が白く、目の周囲が淡褐色で、頬から側頸に大きな黒褐色の斑がある。背から翼、尾までは白い肩羽を除いて黒褐色。中央尾羽は長い。黒褐色の胸を除いて下面も白い。嘴は黒く、中央部がピンク色。虹彩は赤く、脚は緑灰色。
夏羽では頭部から胸まで黒褐色となり、目の周囲が白く、目先が淡褐色。肩羽は淡褐色の羽縁のある黒。
雌冬羽は顔は白く、額から後頭と、頬が黒褐色。背からの上面は黒褐色で淡褐色の羽縁がある。尾は短く黒い。胸は褐色で、腹から下は白い。嘴は灰色。
夏羽では顔の黒褐色部が広くなり、目の周囲も淡褐色となる。
幼羽は雌夏羽に似るが、白色が少ない。
- ■鳴き声
- 雄は「アォ、アォナ、アォアオナ《、雌は「クワー《と特徴のある声で鳴く。
- ■行動
- 潜水は得意で、90秒間潜水していた事もあるという。
- ■採餌
- 潜水して貝類、甲殻類を主に食す。
- ■繁殖
- ツンドラ地帯の地上に営巣し、通常6~7個産卵する。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- グリーンランド沿岸、アイスランンド、FennoscandiaおよびArctic archs.、ロシア北部およびシベリアからカムチャツカ半島、アラスカおよびカナダ北部で繁殖し、
日本北部、アリューシャン列島から北太平洋のカナダ南西部; 北大西洋の西中央、東中央部で越冬する。
日本では冬鳥として北海道や東北地方北部に渡来する。稀に中国地方まで南下する個体がいる。
- ■福岡での事例
- 福岡では稀な冬鳥。
【和白】1997年11月に雌個体の記録がある。
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