- 他のガン類と違い、海で見られる事が多い小形のガン類
- ■形態
- 雌雄同色。
頭部からの上面が褐色味のある黒で、上頸の周囲に、黒い模様のある白い帯状の斑がある。上尾筒から尾は白く、尾の外側は黒い。飛ぶと上尾筒の白が目立つ。
嘴は黒い。胸から腹は褐色味のある黒で、脇に太く白い横斑がある。下腹部と下尾筒は白い。脚は黒い。
若鳥は全体に淡色で、頸の白い白い帯状斑も細い。
幼鳥は雨覆等の羽縁が白っぽく、頸の白い帯状斑がない個体もいる。
- ■鳴き声
- 「グルルグルルグルル《と低い声で鳴き交わす。
- ■行動
- 淡水域で塩分を落とすために水浴びをする。夜も海上で過ごす。
- ■採餌
- 岩礁でアマモやマコモ等の海草、アオサやイワノリ等の海藻を食べる。
- ■繁殖
- ツンドラの地上に営巣する。通常5~6個産卵する。
- ■亜種
- 3亜種ある。
シベリア北東部、アラスカおよびカナダ北西部で繁殖する亜種B.b.nigricans、
ロシア北西、北中央部で繁殖する亜種B.b.bernicla、
カナダ北東部、グリーンランドおよびスピッツベルゲンで繁殖する亜種B.b.hrota。
- ■分布
- ユーラシアと北米大陸、グリーンランドなどの北極圏で繁殖し、西ヨーロッパ、中国の渤海湾、アリュ*シャン列島、北米沿岸部で越冬する。
日本では亜種コクガンが冬鳥として主に北海道東部、南部、東北地方北部に渡来するが、他の地域でも記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡ではまれな旅鳥または冬鳥として河口や海岸に渡来。
【今津】2002年11月に瑞梅寺川河口及び宝島で3羽観察。2007年12月河口で記録がある。
【和白】2002年1月、2016年12月和白海岸で記録がある。
【能古島】2017年11月海上で記録がある。
【志賀島】2008年12月で記録がある。
【福津市】2022年に記録があり、2024年2月に観察。
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