カモ目
ANSERIFORMES
カモ科
Anatidae
ハジロ属
Aythya (Boie, F, 1822)

キンクロハジロ(金黒羽白)
Aythya fuligula (Linnaeus, 1758)  Tufted Duck
L40~47cm W67~73cm
冬鳥
湖沼・河川・内湾
【1】雄。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ケ村池にて撮影。
冠羽と、金色の目が目立つ白黒の海ガモ類。
■形態
雄繁殖羽では頭部は紫色光沢のある黒だが、光により緑色光沢に見える。前頭が高く、後頭に長い冠羽がある。頸から尾羽の体上面は黒い。翼も黒く、風切基部のみ広く白い。
嘴は青灰色で嘴爪の左右広くに黒斑がある。頸から胸にかけては黒く、脇と腹は白い。下尾筒は黒い。脚は鉛色。
雄エクリプスでは脇が灰色に見える波状紋や褐色になる。
雌は全身褐色で冠羽は短い。嘴基部や下尾筒に白斑があるものもいる。下尾筒は白から褐色まで様々。
■鳴き声
あまり鳴く事はない。雄は「クヮクヮ《「ピュルル《等と鳴く。
■行動
数羽から数十羽の群れでいることが多く、海に出ることは少ない。
■採餌
水中に潜り、貝や小魚などの動物質を採るが、水草などの椊物質も食べる。
■繁殖
産卵期は5~6月。水辺近くの草むらの地上に草の葉等で皿状の巣を作り、自分の羽を敷く。通常6~12個産卵し、抱卵日数は23~25日。
■亜種
亜種はない。
■分布
ユーラシア大陸の亜寒帯で広く繁殖する。
日本では北海道の一部で少数が繁殖するが、ほとんどが冬鳥として渡来する。
■福岡での事例
福岡では冬鳥なので10~4月くらい。
【室見川】河口付近から室見橋くらいの下流。
【今津】瑞梅寺川河口。
【和白】海上。

【2】雄。脇に褐色のエクリプス羽が残っている。頭部は緑色光沢が見えている。2004.12.21福岡県福岡市、今津水門にて撮影。

【3】雄。嘴の先端に黒斑は嘴爪より広い。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ケ村池にて撮影。

【4】雌。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ケ村池にて撮影。

【5】雌。嘴基部に白斑のある個体。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ケ村池にて撮影。

【6】雌。翼の翼帯、白色部は次列風切から初列風切まで及ぶ。2017.03.17福岡県福岡市、城南区五ケ村池にて撮影。

【7】雌雄。2004.12.21福岡県福岡市、今津水門にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2024/04/29作成