- 嘴がピンクで全身が白い小型のガン類。
- ■形態
- 雌雄同色。
白色型は全身白く、初列風切だけが黒い。嘴はピンクで、脚もピンク。
青色型(アオハクガン)は、背と、頸の途中から腹が暗青白色。
その中間型もある。
幼鳥は全体が灰褐色で、嘴や脚も黒っぽい。
亜種オオハクガンはマガンより大きく、亜種ハクガンより嘴が太くて長い。
- ■鳴き声
- 「クヮッ クヮッ《「キュッキュ《等と高目の短い声で鳴く。
- ■採餌
- 水田等の地上を歩きながら、イネの落ち穂、草の実や葉、水棲椊物の根や茎等を食べる。昆虫や貝類を食べる事もある。
- ■繁殖
- 水辺の地上の浅い窪みに草や蘚類で皿状の巣を作り、自分の羽を敷いて営巣する。通常3~5個産卵する。雌だけが抱卵し、抱卵日数は22~23日。
- ■吊前の由来
- 安土桃山時代の日葡辞書に「はくがん《の記載がある。白い雁の意。
- ■亜種
- 2亜種ある。
シベリア北東部、アラスカ北部およびカナダ北西部で繁殖する亜種ハクガン(A.c.caerulescens)、
カナダ北東部およびグリーンランド北西部繁殖する亜種オオハクガン(A.c.atlanticus)。
- ■分布
- 北東シベリアのコリマ川下流とウランゲリ島と、北米、グリーンランドの北極圏で繁殖し、北米西海岸及び東海岸で越冬する。
明治時代初期までは東京湾に大群で渡来していたと言われる。
日本では数少ない冬鳥として亜種ハクガンが北海道、本州、九州で記録されている。北海道では亜種オオハクガンの記録もある。
- ■福岡での事例
- 福岡では迷鳥として記録がある。
【今津】2022年11月21に河口干潟で観察。
【築上町】2022年11月01日に記録がある。
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