カモ目
ANSERIFORMES
カモ科
Anatidae
Mareca属
Mareca (Stephens, 1824)

アメリカヒドリ(亜米利加緋鳥)
Mareca americana (Gmelin, JF, 1789)  American Wigeon
L45~56cm W76~89cm
少ない冬鳥
湖沼・内湾・河川
【1】雄、生殖羽。2019.01.07広島県福山市、芦田川にて撮影。
ヒドリガモに良く似た、眼の周りが緑色の中形の淡水カモ。
■形態
雄は額から頭頂が淡いクリーム色で、目の周囲から後方に勾玉状の緑光沢の班がある。嘴は青灰色で先端が黒く、嘴基部に黒色部がある。頬は淡いクリーム色の地に黒褐色の細かい斑がある。背からの上面は、ぶどう色味を帯びる。雨覆と次列風切の一部が白く、翼鏡は緑。三列風切は黒くて、白い羽縁がある。
胸から脇はぶどう色で、腹から下腹は白く、下尾筒は黒い。尾羽は黒く外弁は灰色味を帯びる。
雌はヒドリガモの雌によく似る。全身は赤茶色だが、頭部に赤色味がない。雨覆は灰褐色。
雄のエクリプスは雌に似るが、頭部が灰色味を帯び、嘴基部に黒色部がある。
■特徴
ヒドリガモとの交雑種が多く観察されている。
■亜種
亜種はない。
■分布
北米北部で繁殖し、北米中部からメキシコ、西インド諸島、ハワイで越冬する。
日本には冬鳥として少数が全国に飛来する。
■福岡での事例
福岡では数少ない冬鳥で10~4月頃。
【室見川】2007年3月2018年12月小田部大橋下流で観察。
【今津】2003年10月、2022年12月瑞梅寺川河口、2006年2月日赤病院前で観察。
【和白】2003年12月、2004年12月、2007年12月、2008年12月和白干潟で観察。
【多々良川】2012年2月多々良橋下流にて観察。

【2】雄、生殖羽。2025.02.02熊本県熊本市、江津湖にて撮影。

【3】雄、生殖羽。2006.02.18福岡県福岡市、今津日赤病院前にて撮影。

【4】雄、生殖羽。2008.12.12福岡県福岡市、和白唐の原にて撮影。

【5】雄、生殖羽。2006.02.18福岡県福岡市、今津日赤病院前にて撮影。

【6】雄、生殖羽。2025.02.02熊本県熊本市、江津湖にて撮影。

【7】雄、生殖羽。2006.02.18福岡県福岡市、今津日赤病院前にて撮影。

【8】雌、非生殖羽。2012.01.16熊本県熊本市、江津湖にて撮影。

【9】雌、非生殖羽。2012.01.16熊本県熊本市、江津湖にて撮影。

【10】雄、第1回生殖羽。雨覆が白くなく灰褐色の斑がある。2007.3.06福岡県福岡市、室見川小田部大橋下流にて撮影。

【11】雄、エクリプスから生殖羽へ。肩羽にエクリプス羽が残っている。2003.10.18福岡県福岡市、今津瑞梅寺川河口にて撮影。

【12】雄、エクリプスから生殖羽へ。肩羽にエクリプス羽が残っている。2012.02.20福岡県福岡市、多々良川にて撮影。

【13】ヒドリガモとアメリカヒドリ。2006.02.18福岡県福岡市、今津日赤病院前にて撮影。

【14】ヒドリガモとの交雑個体の雄。額や脇はアメリカヒドリの特徴が出ている。2008.12.12福岡県福岡市、和白唐の原にて撮影。

【15】ヒドリガモとの交雑個体の雄。アメリカヒドリに近いが、後頸等が茶色。2017.03.08福岡県福岡市、室見川室見団地横にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2025/02/02作成