- 海上に大きな群れでいる事のある、嘴が上に反り返り、目が赤いカイツブリ類。
- ■形態
- 雌雄同色。
夏羽では頭部から背、肩羽にかけてが黒く、翼も黒いが次列風切と内側初列風切の一部が白い。目の後ろに金色の飾り羽が目立つ。腹から下は白く、脇は赤褐色。嘴は黒く、上に反っている。虹彩は赤い。水かきのある足は黒い。
冬羽では顎から横頸が白い。目の後の飾り羽がなくなり、ぼけた感じの黒になる。脇の赤褐色部分は灰色になる。嘴は鉛色。
第1回冬羽は冬羽に似るが、嘴が淡色で、虹彩がオレンジ色味を帯びる。
- ■鳴き声
- 繁殖地は「キキキー」と言ったきしる音や、「ウィー、ウィー」といった柔らかな声も出すが、冬期にはあまり鳴かず、稀に「フィー」といった低い声を出すことがある。
- ■行動
- 冬期海上などで大きな群れで行動する姿がよく見られる。
- ■繁殖
- 繁殖地では湖沼の水草の生い茂った場所で集団営巣する傾向がある。
- ■亜種
- 3亜種あり、ユーラシアで繁殖する亜種ハジロカイツブリ(P.n.nigricollis)、
サハラ以南のアフリカで繁殖する亜種P.n.gurneyi、
北米で繁殖する亜種P.n.californicus。
- ■分布
- ヨーロッパから中央アジアにかけてと、中国東北部、北米中部で繁殖し、北部のものはヨーロッパ、アフリカ北部、南部、中東、中国南部、北米南部で越冬する。
日本には亜種ハジロカイツブリが冬鳥として九州以北に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥。10〜3月。
【室見川】河口やマリナタウン海浜公園、マリゾン等で観察。
【今津】河口、二つ池で観察。
【志賀島】外海側で群れを観察。
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