フクロウ目
STRIGIFORMES
フクロウ科
Strigidae
トラフズク属
Asio (Brisson, 1760)

コミミズク(小耳木菟)
Asio flammeus (Pontoppidan, 1763)  Short-eared Owl
L37〜39cm W95〜110cm
冬鳥
草地・農耕地・埋立地
【1】2008.4.8今津周船寺川水門にて撮影。
羽角が短くて、黄色の目をした中形のフクロウ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。羽の色には変異が多い。顔は淡褐色で目の周囲は褐色だが変異が多い。頭部からの上面は黒褐色で、淡褐色、白色等複雑な模様がある。翼は長く、翼下面は白いが、初列風切2〜3本に黒帯がある。体下面は白色から淡褐色で、黒褐色の縦斑があり、胸の方が太く、下腹に向かうに連れ細くなる。虹彩は黄色。嘴は黒い。足趾まで羽毛がある。
■鳴き声
日本ではほとんど鳴き声が聞かれないが、夜間「ギャーウー」という叫び声を連続して鳴くことが多い。繁殖地では雄は「ウォッウォッウォッ」と鳴き、雌は「キャッ」「キャーッ」と鳴く。
■行動
集団ねぐらを作ることがある。
■採餌
草原や芦原を低く飛び、停空飛翔をしながらネズミ等の餌を狩る。
■亜種
11亜種あり、 北米、ヨーロッパ、北アフリカ、北アジアで繁殖する亜種コミミズク(A.f.flammeus)、 キューバで繁殖する亜種A.f.cubensis、 イスパニョーラ島で繁殖する亜種A.f.domingensis、 プエルトリコで繁殖する亜種A.f.portoricensis、 コロンビア、エクアドル及びペルー北西部で繁殖する亜種A.f.bogotensis、 ガラパゴス諸島で繁殖する亜種A.f.galapagoensis、 ベネズエラ、ガイアナ及びスリナムで繁殖する亜種A.f.pallidicaudus、 ペルー南部及びブラジル南部からフエゴ島で繁殖する亜種A.f.suinda、 フォークランド諸島で繁殖する亜種A.f.sanfordi、 ハワイ諸島で繁殖する亜種A.f.sandwichensis、 カロリン諸島東部で繁殖する亜種A.f.ponapensis
■分布
アイスランド、ヨーロッパ北部、ロシア、北米北部、南米南部、ハワイ諸島、ガラパゴス諸島で繁殖。北部のものは冬季南ヨーロッパ、アフリカ、中東、インド、東南アジア、中国、朝鮮半島に渡る。日本には亜種コミミズクが冬鳥としてほぼ全国に渡来する。
■福岡での事例
福岡でも冬鳥で、10〜4月頃見られる。 【今津】周辺農耕地で観察されている。

【2】1と同一個体。2008.4.8今津周船寺川水門にて撮影。

【3】2006.1.18今津太郎丸にて撮影。

【4】羽角が短く見える。2001.12.3今津元岡農耕地にて撮影。

【5】藪に隠れて休息していた。2008.2.1沖縄県豊見城市にて撮影。

【6】翼裏は白い。2015.1.9今津三角池にて撮影。

【7】飛ぶと羽角は寝て見えない。2008.2.12015.1.9今津三角池にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2021/06/02作成