フクロウ目
STRIGIFORMES
フクロウ科
Strigidae
アオバズク属
Ninox (Hodgson, 1837)
アオバズク(青葉木菟)
Ninox japonica
(Temminck & Schlegel, 1844) Northern Boobook
L27〜31cm W66〜71cm
夏鳥
平地から山地の大木のある社寺林等
【1】雄。巣の警戒中。2002.07.16福岡県糸島市にて撮影。
羽角がなくて、目が黄色の中形のフクロウ類。
■形態
頭部から尾にかけての上面は黒褐色で、体下面は白地に黒褐色の太い縦斑がある。尾は長く、翼下面と尾には鷹斑模様がある。虹彩は黄色で、足も黄色。嘴は黒い。
雄は翼長が少し長く、体下面の斑が太くて濃い傾向がある。
■鳴き声
5〜6月に盛んにさえずる。さえずりは「ホッホッ、ホッホッ」と2音ずつ区切って鳴き、フクロウと間違えられる事がある。幼鳥は「ジー」と虫のような濁った声で鳴く。
■採餌
夜間に巣も周辺で昆虫類を中心に捕らえ、カエル、小鳥等も捕らえる。日没後、夜明け前の各1時間程によく採餌する。
■繁殖
平地から山地の樹洞で繁殖する。通常2〜5個産卵し、雌が抱卵中は、雄は巣穴の見える場所で見張りをする。孵化後4〜5日後に雌は巣穴を出て、雄と見張りを変わり、雄は巣穴から少し遠ざかる。
■亜種
日本には、北海道から九州に渡来し繁殖する亜種アオバズク(
N.s.japonica
)と、南西諸島の留鳥として分布する亜種リュウキュウアオバズク(
N.s.totogo
)の他に、亜種チョウセンアオバズク(
N.s.macroptera
)の記録もある。
■分布
ウスリーから中国東部、東南アジア、インドにかけて繁殖し、北部のものは冬季熱帯に渡る。
日本では夏鳥としてほぼ全国に渡来する。
■福岡での事例
福岡では夏鳥で、5〜7月頃見られる。
【室見川】神社の森等で繁殖を観察。
【今津】周辺の神社の森等で繁殖を観察。
【2】雄。巣の警戒中。2002.06.09福岡県糸島市にて撮影。
【3】雄。巣の警戒中。4のつがい相手。2006.07.12福岡園福岡市、室見川橋本八幡にて撮影。
【4】雌。3のつがい相手。胸の斑が薄い事がよく分る。2006.07.12福岡園福岡市、室見川橋本八幡にて撮影。
【5】雌。4と同一個体。アオバズクは顔盤が発達していないので、横顔はタカ類に似る。2006.07.12福岡園福岡市、室見川橋本八幡にて撮影。
【6】擬態。カラスに追われて死んだふりをした。2007.06.06福岡県糸島市,井原 にて撮影。
【7】巣の中の雛。2005.07.14福岡県糸島市、丸田公園にて撮影。
【8】巣立ち雛。2003.07.16福岡県糸島市にて撮影。
【9】巣立ち雛。3と4の子供。2006.07.27福岡県糸島市にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2020/09/15作成