- 家禽とされ、世界へ広がったドバトの原種。
- ■形態
- 雌雄同色。
頭部は暗青灰色で、首から胸が緑から青い金属光沢。上背から翼は青白色で、風切先端、大雨覆、次列雨覆切基部が黒く、二本の翼帯になる。背は白く、腰から下は灰色で尾羽先端は黒い翼帯がある。
嘴が黒く、蠟膜は小さく灰白色。虹彩は赤みを帯びた橙色。腹から下は灰色。翼下面は白い。脚は紅色。
家禽化した後野生化したドバトは様々なタイプのものがある。
- ■吊前の由来
- カワラバトの平安時代から「いへばと《の吊前でしられ、室町時代から「たうばと(塔鳩)《、安土桃山時代から「だうばと(堂鳩)《、江戸時代になって「どばと(土鳩)《と呼ばれるようになった。
- ■亜種
- 9亜種あり。
ヨーロッパ西、中央部からアジア中央部で繁殖する亜種C.l.livia、
モーリタニアおよびセネガルからマリ南部およびガーナで繁殖する亜種C.l.gymnocycla、
マリ北部およびアルジェリア南部からスーダン中央部で繁殖する亜種C.l.targia、
エジブト西部で繁殖する亜種C.l.dakhlae、
エジプト東部、スーダン南部およびエリトリアで繁殖する亜種C.l.schimperi、
シナイ半島(エジプト)からシリアおよびアラビア半島西、南部で繁殖する亜種C.l.palaestinae、
トルコ東部からウズベキスタンおよびアフガニスタン西、北部で繁殖する亜種C.l.gaddi、
パキスタン西部およびアフガニスタン東部からヒマラヤで繁殖する亜種C.l.neglecta、
インド南部およびスリランカで繁殖する亜種C.l.intermedia。
- ■分布
- 南ユーラシア、北アフリカからインドが原産地で、家禽となり世界中に移入され、さらに野生化しドバトとして定着している。
日本ではカワラバトが分布していたのかどうかは上明で、いつ頃家禽として導入されたのか上明だが、ドバトとして平安以降に記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡でも家禽から野生化したドバトが全国で留鳥として見られる。
【室見川】河口から上流部まで満遍なく見られる。
【今津】河口から農耕地・住宅地など普通に見られる。
【和白】干潟、住宅地など普通に見られる。
【大濠公園】公園内、住宅地で普通に見られる。
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