- 群れで海水を飲みに行くことで知られる緑色の森林性のハト類。
- ■形態
- 雄は頭部から胸にかけては黄緑色で、背、腰、尾は緑灰色。 中雨覆と小雨覆は赤紫、大雨覆は緑褐色、風切は黒褐色。腹から下は淡い黄白色で、下尾筒は長く濃い緑褐色。光彩は外側が赤く、内側が青く、水色のアイリングがある。嘴も水色で、先端は黄色味を帯びる。足は赤紫色。
若い雄は雨覆の赤紫部分が少ない。
雌は雨覆の赤紫部分が緑褐色。
- ■鳴き声
- 「オーアオアー、オーアー」と独特の鳴き声。
- ■行動
- 非繁殖期は集団で行動する。海岸に塩水を飲みに来たり、温泉の湯を飲む習性がある。
- ■採餌
- 樹上でヤマザクラやナナカマドなどの液果を好んで採餌するが、木の新芽やドングリ類、硬い実や種子も食す。
- ■繁殖
- 森林の樹上に営巣し、通常2個産卵する。卵は乳白色で約32mm×25mm。ピジョンミルクで育雛する。
- ■名前の由来
- 平安時代からキジバトを「やまばと」と呼んでいたが、江戸時代初期からアオバトも「やまばと」と呼ばれるようになるが、体色から「あおばと」とも呼ばれるようになる。
- ■亜種
- 4亜種ある。
日本および中国東部で繁殖する亜種アオバト(T.s.sieboldii)、
四川省東部と陝西省南部(中国中央部)で繁殖する亜種T.s.fopingensis、
台湾で繁殖する亜種T.s.sororius、
中国南中央部、ベトナム北、中央部およびタイ北部で繁殖する亜種T.s.murielae。
- ■分布
- 中国南東部、ベトナム、台湾に分布。
日本では九州以北に分布し、北海道、東北では夏鳥。
- ■福岡での事例
- 福岡でも留鳥。
【室見川】曲渕ダム周辺で観察された。
【油山】森の中で観察される。
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