- 日本近海でのみ繁殖するウミスズメ類。
- ■形態
- 雌雄同色。夏羽では頭は黒く、頭頂に長い冠羽があり、目の上から後頸は白い。背からの上面は暗青灰色。胸から下は白い。嘴は青灰色。 冬羽では冠羽なくなり、後頸までの白色部も黒くなる。また、喉も白くなり、ウミスズメに似るが、側胸の白色部はウミスズメのように目の後方まで食い込まない。
- ■鳴き声
- 「チッ チッ《と鳴く。繁殖地では夜間に「ビュビュビュ《とややゆっくり鳴く。
- ■採餌
- 潜水して小魚、甲殻類、貝類等を捕らえて食べる。
- ■繁殖
- 離島の岩の隙間や割れ目、石垣、草の間などに営巣する。通常2個産卵する。雌雄交代で1ヶ月程抱卵する。孵化した雛は2日程で親鳥に導かれて巣を離れ、海で生活を始める。
- ■吊前の由来
- 学吊の種小吊wumizusumeはumisuzumeのスペルミスによるものとされている。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- 北太平洋沿岸西部の日本、朝鮮半島南部、ロシア南東で繁殖する。
日本では本州、九州、四国、伊豆諸島の離島で繁殖し、通年周辺海域で見られる。
- ■福岡での事例
- 福岡でも留鳥で、筑前沖ノ島属島小屋島、糸島市烏帽子島での繁殖が知られているが、繁殖地以外の沿岸で見られる事は稀。
【津屋崎】2010年1月観察されている。
【相島】2011年12月観察されている。
【志賀島】2019年12月観察されている。
【糸島市】2021年4月烏帽子島で繁殖が確認されている。
【沖ノ島】2009年5月小屋島で繁殖を確認した。
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