チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
オバシギ属
Calidris (Merrem, 1804)

トウネン(当年)
Calidris ruficollis (Pallas, 1776)  Red-necked Stint
L13~16cm W29~33cm
旅鳥または冬鳥
干潟・河原・水田
【1】夏羽。2013.5.13熊本県長洲町にて撮影。
嘴の小さな小型のシギ。
■形態
雌雄同色。
夏羽では頭部から胸は赤褐色で、頭頂から後頸に黒い縦斑がある。翼は黒褐色に赤褐色の斑が混じる。腹から下は白い。嘴は短く黒い。脚も短く黒い。
冬羽では体上面が灰褐色で、軸斑は細く、黒い。下面は白い。
幼鳥は冬羽に似て、下面は白いが、上面に赤褐色の斑が混じる
■鳴き声
「チュリッ《と鳴く。
■採餌
泥の表面や、水面をついばみ、小型の甲殻類を主な餌とする。
■繁殖
ツンドラ地帯の地上に巣を作り、通常4個産卵する。
■吊前の由来
トウネンの吊前の由来は、シギの中でも最も小さいことから、江戸時代から、その年生まれた子「当年子(とうねご)《と呼ばれたことから来ている。
■亜種
亜種はない。
■分布
シベリア北部で繁殖し、インド、東南アジア、ニューギニア、オーストラアで越冬する。
日本には旅鳥として春と秋に渡来する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で4~5、8~10月頃見られるが、一部越冬している個体もいる。
【室見川】河口マリナタウン人工海浜や中流域の休耕田で観察。
【今津】瑞梅寺川河口および周辺農耕地にて観察。
【和白】干潟にて観察。

【2】冬羽から夏羽に換羽中。2008.3.31?にて撮影。

【3】夏羽に換羽中。雨覆等に灰褐色の冬羽が残る。2003.5.16和白にて撮影。

【4】夏羽。2002.5.25今津田尻農耕地にて撮影。

【5】夏羽。2003.5.16和白にて撮影。

【6】夏羽。白い翼帯が見える。翼下面は白い。2005.5.15東区吊島にて撮影。

【7】擦れた夏羽。2011.8.18糸島市板持にて撮影。

【8】摩耗した夏羽。肩羽に冬羽が出始めている。2011.8.24室見川マリナタウン人工海浜にて撮影。

【9】摩耗した夏羽。赤みが少なくなっている。2044.8.19室見川マリナタウン人工海浜にて撮影。

【10】夏羽から冬羽へ換羽中。2003.9.8今津太郎丸にて撮影。

【11】冬羽。2001.9.2佐賀県大授搦にて撮影。

【12】冬羽。今津撮影。

【13】幼羽。2006.8.22?にて撮影。

【14】幼羽。一般的なタイプ。マントル部の白いV字が明瞭ではなく、雨覆や三列風切などは灰色味が強く、黒い軸斑が細くて、メリハリにかける。2011.8.24室見川河口マリナタウン人工海浜にて撮影。

【15】幼羽。全体が肩羽の羽縁の赤みが少なく、全体が暗色のタイプ。2003.今津太郎丸農耕地にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2020/08/14作成