チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
タシギ属
Gallinago (Brisson, 1760)

タシギ(田鴫)
Gallinago gallinago (Linnaeus, 1758)  Common Snipe
L25~27cm W44~47cm
旅鳥又は冬鳥
水田・湿地
【1】2002.10.31福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
「ジェッ《と鳴きながら飛び出す、開いた翼の白線が目立つジシギ類。
■形態
雌雄同色。
クリーム色の頭央線、眉斑、黒色の側頭線、過眼線がある。過眼線は太く、眉班は目の前方であまり広くない。背や肩羽は黒い軸斑に赤褐色や灰色などが複雑に混じり、クリーム色の羽縁がある。肩羽のクリーム色の羽縁は外縁が幅広く、繋がって線状に見える。雨覆は黒褐色で、淡色の羽縁がある。飛翔時には次列風切先端の白線が、下雨覆の白色部と目立つ。尾羽は長く見え12~18枚で、通常14枚。胸から下は淡褐色で黒褐色の横斑があり、腹中央は白い。黒い嘴は長く、他のジシギより基部と先端の太さに差がなく、棒のように見える。
幼羽では雨覆の羽縁が白く目立つ。
■鳴き声
繁殖地では雄は「チクッチクッ《と鳴きながら、オオジシギ同様に羽音を立てて急降下をする。冬季には「ジェッ《っと鳴いて、飛んで逃げる。
■行動
飛んで逃げる時に、体を左右に傾けながらジグザグに飛ぶ。
■採餌
嘴を泥の中に垂直に突き刺し、ミミズや昆虫類を食べる
■繁殖
乾いた地上に営巣しする。通常4個産卵し、抱卵日数は17~20日で、雌だけが抱卵する。
■亜種
2亜種ある。
アイスランド、フェロー、オークニー諸島、シェトランド諸島で繁殖する亜種G.g.faeroeensis、 ヨーロッパ中央、北部およびアジアで繁殖する亜種タシギ(G.g.gallinago)。
■分布
ユーラシア大陸北部と北米大陸北部で広く繁殖し、ヨーロッパ、北アフリカ、インド、東南アジア、北米南部で越冬する。
日本には亜種タシギが旅鳥または冬鳥として全国で記録がある。
■福岡での事例
福岡では冬鳥で、9月~4月に見られる。
【室見川】福重橋下流等で越冬個体を観察。
【今津】渡り時に水田やハス田で観察。
【糸島市】渡り時に水田やハス田で観察。

【2】2001.09.01福岡県福岡市、今津太郎丸農耕地にて撮影。

【3】尾羽は普通14枚。2001.05.13福岡県福岡市、今津田尻農耕地にて撮影。

【4】2002.09.07福岡県福岡市、今津田尻農耕地にて撮影。

【5】2002.09.11福岡県福岡市、今津太郎丸農耕地にて撮影。

【6】幼羽と思われる。2002.10.31福岡県福岡市、今津田尻農耕地にて撮影。

【7】幼羽と思われる。2002.09.26福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。

【8】2003.09.25福岡県福岡市、今津元浜にて撮影。

【9】2005.04.03福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2023/06/29作成