- 「ジェッ《と鳴きながら飛び出す、開いた翼の白線が目立つジシギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。
クリーム色の頭央線、眉斑、黒色の側頭線、過眼線がある。過眼線は太く、眉班は目の前方であまり広くない。背や肩羽は黒い軸斑に赤褐色や灰色などが複雑に混じり、クリーム色の羽縁がある。肩羽のクリーム色の羽縁は外縁が幅広く、繋がって線状に見える。雨覆は黒褐色で、淡色の羽縁がある。飛翔時には次列風切先端の白線が、下雨覆の白色部と目立つ。尾羽は長く見え12~18枚で、通常14枚。胸から下は淡褐色で黒褐色の横斑があり、腹中央は白い。黒い嘴は長く、他のジシギより基部と先端の太さに差がなく、棒のように見える。
幼羽では雨覆の羽縁が白く目立つ。
- ■鳴き声
- 繁殖地では雄は「チクッチクッ《と鳴きながら、オオジシギ同様に羽音を立てて急降下をする。冬季には「ジェッ《っと鳴いて、飛んで逃げる。
- ■行動
- 飛んで逃げる時に、体を左右に傾けながらジグザグに飛ぶ。
- ■採餌
- 嘴を泥の中に垂直に突き刺し、ミミズや昆虫類を食べる
- ■繁殖
- 乾いた地上に営巣しする。通常4個産卵し、抱卵日数は17~20日で、雌だけが抱卵する。
- ■亜種
- 2亜種ある。
アイスランド、フェロー、オークニー諸島、シェトランド諸島で繁殖する亜種G.g.faeroeensis、
ヨーロッパ中央、北部およびアジアで繁殖する亜種タシギ(G.g.gallinago)。
- ■分布
- ユーラシア大陸北部と北米大陸北部で広く繁殖し、ヨーロッパ、北アフリカ、インド、東南アジア、北米南部で越冬する。
日本には亜種タシギが旅鳥または冬鳥として全国で記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で、9月~4月に見られる。
【室見川】福重橋下流等で越冬個体を観察。
【今津】渡り時に水田やハス田で観察。
【糸島市】渡り時に水田やハス田で観察。
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