- 黒い背中に白い斑が目立つ小型のシギ。
- ■形態
- 雌雄同色。
夏羽は頭部から胸は白地に褐色の縦斑が密にある。過眼線は黒褐色で、目の後方までのびる眉斑は白い。背からの上面は、軸斑が褐色で大きな白斑がある。腹から下は白く、脇にも褐色の斑がある。腰は白い。翼を閉じた時、初列風切先端が尾端と同じ位置にくる。長い嘴は黒く、基部は緑黄。脚は長く、緑がかった黄色。
冬羽では頭部から胸の縦斑が薄くなり、白い眉斑が明瞭になる。背からの上面の白斑も小さくなり、羽縁のみが白くなる。
幼羽は冬羽に似るが、背からの上面は夏羽に似て褐色味を帯びた大きな淡色斑がある。三列風切には三角形に淡色斑がでる。
- ■鳴き声
- 「ピッピッピッ」と鳴きながら飛立つ。
- ■行動
- 内陸湿地でよく見られ、広い干潟などに出ることは少ない。クサシギより開けた場所に出る傾向がある。イソシギと同じように尾を振る。
- ■採餌
- 浅い水中を歩き回りながら、水棲昆虫や貝、オタマジャクシなどの小動物を食べる。
- ■繁殖
- 針葉樹林に近い湿原の苔の窪みなどに営巣し、通常4個産卵する。クサシギのように樹上の鳥の古巣に営巣した例もある。抱卵日数は22〜23日くらい。雌雄ともにディスプレー飛翔を行う。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- ユーラシア大陸に亜寒帯から寒帯で広く繁殖し、アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリアで越冬する。
日本には旅鳥として春と秋に渡来する。本州以南で越冬する個体もいる。
- ■福岡での事例
- 福岡では旅鳥で、4〜5月、8〜10月頃見られる。
【室見川】室住団地横で観察。
【今津】田尻の農耕地などで観察。
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