チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
ソリハシシギ属?
Xenus (Kaup, 1829)

ソリハシシギ(反嘴鴫)
Xenus cinereus (Guldenstadt, 1775)  Terek Sandpiper
L22〜25m W57〜59cm
旅鳥
干潟・砂浜
【1】夏羽。2019.05.03福岡県糸島市、泉川河口にて撮影。
上にそった嘴と、オレンジ色の短い足が目立つ小型のシギ類。
■形態
雌雄同色。夏羽では頭部からの上面が灰褐色で、上列肩羽の黒い軸斑が太く、連なって線状に見える。過眼線は黒褐色で、うっすらと白い眉斑がある。喉からの体下面は白く、淡褐色の縦斑が胸、脇にある、嘴は長くて上に反っており、黒くて基部はオレンジ色。足もオレンジ色で短い。
次列風切の刃先が白く、飛ぶと白い翼帯となってよく目立つ。
冬羽では全体が淡くなり、灰褐色の上面の軸斑は細くなる。嘴基部のオレンジ色部は小さくなり、色もくすむ。足のオレンジ色も鮮やかさがない。
幼鳥は冬羽に似るが、より淡く、翼には淡褐色の羽縁がある。
■鳴き声
「ピッピッピ」等と鳴く。
■採餌
ゴカイや小魚など動物質の餌を主にとる。繁殖期は主に昆虫を採る。
■繁殖
針葉樹林の中の湿地や、低木の生えたツンドラで、藪の中の地上に営巣する。通常4個産卵し、初期は雌も抱卵するが、後期は雄だけが抱卵する。抱卵日数は20〜21日。
■亜種
亜種はない。
■分布
ユーラシア大陸の寒帯から亜寒帯で広くに繁殖し、アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリアの沿岸部で越冬する。
日本には旅鳥として春秋に渡来する。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で、4〜5、7月〜10月頃に見られる。
【室見川】愛宕浜にて観察。
【今津】河口干潟、周辺農耕地にて観察。
【名島】海岸にて観察。

【2】夏羽。2006.04.24福岡県福岡市、室見川小田部小学校横にて撮影。

【3】夏羽。よくする頸を伸ばした姿勢。2013.09.17福岡県福岡市、今津にて撮影。

【4】蹼がある。冬羽。2017..08.06福岡県糸島市、長野川河口にて撮影。

【5】飛翔、冬羽。2015.08.22福岡県福岡市、マリナタウン海浜公園にて撮影。

【6】冬羽。2011.08.27福岡県福岡市、マリナタウン海浜公園にて撮影。

【7】冬羽。2018.04.27福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。

【8】幼羽。サブターミナルラインが見える。2017.09.02福岡県福岡市、今津にて撮影。

【9】第一回夏羽。まだサブターミナルバンドが見える。2005.04.21福岡県福岡市、今津干潟にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2020/08/02作成