- 上にそった嘴と、オレンジ色の短い足が目立つ小型のシギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。夏羽では頭部からの上面が灰褐色で、上列肩羽の黒い軸斑が太く、連なって線状に見える。過眼線は黒褐色で、うっすらと白い眉斑がある。喉からの体下面は白く、淡褐色の縦斑が胸、脇にある、嘴は長くて上に反っており、黒くて基部はオレンジ色。足もオレンジ色で短い。
次列風切の刃先が白く、飛ぶと白い翼帯となってよく目立つ。
冬羽では全体が淡くなり、灰褐色の上面の軸斑は細くなる。嘴基部のオレンジ色部は小さくなり、色もくすむ。足のオレンジ色も鮮やかさがない。
幼鳥は冬羽に似るが、より淡く、翼には淡褐色の羽縁がある。
- ■鳴き声
- 「ピッピッピ」等と鳴く。
- ■採餌
- ゴカイや小魚など動物質の餌を主にとる。繁殖期は主に昆虫を採る。
- ■繁殖
- 針葉樹林の中の湿地や、低木の生えたツンドラで、藪の中の地上に営巣する。通常4個産卵し、初期は雌も抱卵するが、後期は雄だけが抱卵する。抱卵日数は20〜21日。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- ユーラシア大陸の寒帯から亜寒帯で広くに繁殖し、アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリアの沿岸部で越冬する。
日本には旅鳥として春秋に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では旅鳥で、4〜5、7月〜10月頃に見られる。
【室見川】愛宕浜にて観察。
【今津】河口干潟、周辺農耕地にて観察。
【名島】海岸にて観察。
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