チドリ目
CHARADRIIFORMES
シギ科
Scolopacidae
オバシギ属
Calidris (Merrem, 1804)
サルハマシギ(猿浜鴫)
Calidris ferruginea
(Pontoppidan, 1763) Curlew Sandpiper
L18〜23cm W38〜41cm
旅鳥
干潟・水田・湿地
【1】夏羽。2016.05.01福岡県糸島市、新田にて撮影。
夏羽では赤褐色の、嘴の長い小型のシギ類。
■形態
雌雄同色。
夏羽では頭部から胸、腹にかけて赤褐色。下腹から下尾筒は白く、黒褐色斑がある。背や翼は黒、赤褐色、白の斑がある。黒い嘴は長くて、大きく下へ湾曲している。足はやや長く、黒い。飛翔時腰は白く見える。
冬羽では上面は灰色で、白い眉斑がある。喉から下は白く、灰色の側脇には灰褐色の縦斑がある。
幼羽は冬羽に似るが、上面の各羽にサブターミナルバンドがある。個体差があるが、頭部から胸にかけて黄褐色味がある。
■鳴き声
あまり鳴かない。「チュリィ」「プリィ」と小さな声で鳴く。
■採餌
ゴカイ、貝などの小動物を食べる。
■繁殖
草の少ない裸地上に営巣する。通常4個産卵し、雌だけが抱卵する。
■亜種
亜種はない。
■分布
シベリア北部の寒帯で局地的に繁殖し、アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリアで越冬する。
日本には旅鳥として春と秋に渡来する。秋には幼鳥が多い。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で、4〜5月、8〜10月頃見られる。
【今津】田尻の水田、ハス田で観察
【糸島】新田から荻浦北の水田で観察。
【2】夏羽。2011.05.06福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【3】夏羽。2011.05.06福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【4】夏羽に換羽中。2010.04.20福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【5】夏羽に換羽中。2001.05.11福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【6】夏羽に換羽中。2006.05.09福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【7】幼羽。雨覆に白い羽縁と黒いサブターミナルバンドが見える。2010.09.03福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【8】幼羽。雨覆に白い羽縁と黒いサブターミナルバンドが見える。2010.09.03福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
【9】幼羽。頸から胸に黄褐色味がない個体。2004.09.03福岡県福岡市、今津周船寺川にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2021/06/03作成