- 太い嘴が真っすくで長い中型のシギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。
夏羽では頭部は赤褐色で、額から後頭にかけては黒褐色。白い眉斑があり、黒褐色の過眼線がある。背から翼は黒い軸斑に赤褐色と白色の羽縁がある。次列風切先端は白く、飛ぶと白い翼帯となる。腰から尾は白く、黒い横斑があり、背に白色部が食い込む。喉から下は赤褐色で、黒褐色の鱗状の横斑があり、下尾筒は白っぽい。嘴は黒く長く、基部は黄緑色。脚は緑色味を帯びた黄白色。
冬羽は全身から赤みがなくなり、頭部は灰褐色。背と翼も黒い軸斑の灰色で、羽縁は白い。喉から胸は灰褐色で、腹から下は白く、黒褐色の横斑がある。
幼羽は冬羽に似るが、全体に褐色味があり、背や肩羽の羽縁は赤褐色。
- ■鳴き声
- 「ピッピッピッ《と澄んだ声で鳴く。
- ■採餌
- 長い嘴を水中の泥中に差し込み、上下させながら小動物を採る。繁殖期には昆虫を多く採る。
- ■繁殖
- ツンドラ地帯のコケやスゲに覆われた湿地の地面に営巣し、通常4個産卵する。抱卵日数は20~21日くらい。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- 北東シベリア、アラスカ西海岸で繁殖し、北米南部から中米北部で越冬。
日本には少ない旅鳥または冬鳥として渡来。
- ■福岡での事例
- 福岡ではまれな冬鳥。
【今津】2005年より2010年まで毎冬瑞梅寺川河口で越冬するのが観察された。
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