- 長くまっすぐな嘴を持つ大型のシギ。
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。
夏羽雄は頭部から腹にかけて赤茶色で、頭頂から後頸に黒褐色の縦斑がある。眉斑は白い。背からの上面は、黒、淡褐色、白の複雑な模様で、雨覆は灰褐色。雨覆は黒く、基部が白く、広げると白い翼帯が目立つ。尾は黒い。腹から下は白く、赤褐色と黒の横斑がある。翼下面は下雨覆、腋羽は白い。嘴はまっすぐで、長く、淡い肉色で先端が黒い。足は長く、黒い。
冬羽では、頭部からの上面と胸は灰褐色となり、腹から下は白い。
雌は全体に淡色で、体も一回り小さい。
幼羽では、頭部から胸が淡褐色で、背からの上面は黒褐色の軸斑に淡褐色の羽縁がある。
- ■鳴き声
- 繁殖地では「ピューイ ピューイ《と大声で鳴きながらディスプレー飛翔をする。採餌中や飛び立つ時に「キッ キッ キッ《等と鋭く鳴く。
- ■行動
- オオソリハシシギより淡水域を好む。
- ■採餌
- 長い嘴を垂直に突立て、主にゴカイなどを捕える。
- ■亜種
- 4亜種あり、
ヨーロッパ西、中央部からアジア中央部で繁殖する亜種L.l.limosa、
アジア中央、東部で繁殖する亜種オグロシギ(L.l.melanuroides)、
ロシア極東部(推定)で繁殖する亜種L.l.bohaii、
アラスカで繁殖する亜種L.f.beringiae、
カナダ中央、南中央部及び米国北中央部で繁殖する亜種L.f.fedoa)。
- ■分布
- ヨーロッパ中部から中央アジアと、アムール等で繁殖し、ヨーロッパ南部、アフリカ北部沿岸及び中部、インド、東南アジア、オーストラリアで越冬する。
日本には旅鳥として亜種オグロシギが春と秋に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡でも旅鳥4~5月と8月~10月に見られるが、多くない。
【今津】干潟や周辺農耕地で観察。
【糸島】泊農耕地で観察。
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