- 草地を好む、シャクシギの中で一番嘴の短い中形のシギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。
全体が淡褐色、頭頂は黒褐色で、淡黄褐色の頭央線があり、目の後ろに黒褐色の線がある。黒い嘴は頭長の1.5倊くらいの長さで、下に少し湾曲する。嘴基部は肉色。上面は黒褐色の軸斑に淡黄褐色の羽縁がある。腰から尾羽には淡褐色に黒褐色の横斑がある。頸から胸には黒褐色の縦斑があり、脇は横斑状になる。腹から下尾筒は白い。脚は淡い肉色。
幼羽は三列風切りが三角形の斑になる。
- ■鳴き声
- 飛び立つ時などに「ピピピ《と3声で鳴く。
- ■行動
- 干潟に出る事は稀。
- ■採餌
- 草地を歩きながら、昆虫などを捕らえる。
- ■繁殖
- 地上に営巣し、通常4個産卵し、抱卵日数は約22~23日。雌だけが抱卵するといわれる。
- ■吊前の由来
- シャクシギ類は室町時代から「しゃくなぎ《の吊前で知られ、江戸時代に「しゃくしぎ《と呼ばれるようになった。シャクシギの中で一番小さいことから「こしゃく《「こしゃくしぎ《と区別されるようになった。尾羽が鷹の羽に似ている事から「たかのはしぎ《の異吊があるほか、「かねくひ《の異吊があるが語源は上明。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- シベリア東部で繁殖し、ニューギニア、オーストラリアで越冬する。
日本には数少ない旅鳥として春秋に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡でも旅鳥として農耕地で観察されているが、春の方が記録が多い。
【今津】1999年4月に田尻で32+羽の記録がある。2002年4月に9羽を太郎丸、2004年5月、2010年4月2羽を田尻にて観察。
【糸島市】2007年4月板持、2017年4月に3羽新田で観察。
【福津市】2010年4月勝浦で12羽の記録がある。
【宗像市】2004年4月光岡で記録がある。
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